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中国で排出量取引スタート、世界最大規模

ロイター / 2021年7月16日 14時6分

 7月16日、中国で、温暖化ガスの排出量取引制度(ETS)の取引が始まり、1トン=48元(7.42ドル)の初値を付けた。写真は中国の石門県の火力発電所。2014年6月撮影(2021年 ロイター/Jason Lee)

[北京 16日 ロイター] - 中国で16日、温暖化ガスの排出量取引制度(ETS)の取引が始まり、1トン=48元(7.42ドル)の初値を付けた。

ETS創設は、習近平国家主席が2015年末に地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の締約国になるのを前に最初に掲げた目標。制度自体は17年末に出来上がったものの、取引は行われなかった。計画は何度か延期されていたが、16日午前9時30分(日本時間午前10時30分)から取引が始まった。

ETSは第1段階で、約2225の発電所、二酸化炭素(CO2)排出量で40億トン以上を対象とし、排出量で世界最大の市場となる。

初値は、試験的に取引されている7つの市場の平均価格40元より高いが、EUでの平均取引価格の約50ユーロ(59.02ドル)を大きく下回る。

中国中央テレビによると、最初の取引は16万トンについて1トン=52.78元で成立した。売り手や買い手は現時点で不明。

非営利環境団体「環境防衛基金」のフレッド・クルップ理事長は、「中国は気候行動の進展において重要な節目に達した。世界最大の炭素市場に必要な最後のピースが埋まった」と評した。

中国政府は排出量取引を今後拡大するため、業界団体と協力して鉄鋼、非鉄金属、化学などの業界のデータ収集に取り組んでいる。

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