日本のコロナ対策、財政赤字を拡大させ「格付けの弱点」に=フィッチ
ロイター / 2020年4月16日 14時26分
4月16日、格付け会社フィッチ・レーティングスは15日、新型コロナウイルスの感染拡大による打撃と、それに対応して日本政府が打ち出した財政政策により、2020年の財政赤字は急拡大し、公的債務負担が増えることになると指摘した。写真は非常事態宣言を発出する安倍首相を映し出す街頭スクリーン。都内で7日撮影(2020年 ロイター/Naoki Ogura)
[16日 ロイター] - 格付け会社フィッチ・レーティングスは15日、新型コロナウイルスの感染拡大による打撃と、それに対応して日本政府が打ち出した財政政策により、2020年の財政赤字は急拡大し、公的債務負担が増えることになると指摘した。高水準の公的債務はソブリン格付けにおける弱点であり、コロナショックは債務削減の道のりを妨げるとしている。
政府が今月初め発表した緊急経済対策について、フィッチは、2020年の国内総生産(GDP)の約3.5%に当たると推定。これは政府発表の約20%は下回る。だが、今年のGDPが2.7%減少という直近の予想も踏まえると、20年の一般政財政赤字はGDP比約8%に増加すると予想。これは、フィッチが2月に日本の「A」ソブリン格付けを確認した際の予想(3.1%)の2倍を超えるという。
フィッチは、外需の減少や緊急事態宣言を受けた外出自粛などにより、今年の成長率はさらに下方修正される可能性があると指摘した。
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