検察幹部の定年特例含めた関連法廃案、様々な意見受け止め=官房長官
ロイター / 2020年6月17日 17時5分
6月17日、菅義偉官房長官(写真)は午後の会見で、検察幹部の定年特例を含めた国家公務員法改正案を継続審議とせず、廃案としたことに対し、さまざまな意見を踏まえ再提出に向け検討していくとの方針を示した。首相官邸で2017年5月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 17日 ロイター] - 菅義偉官房長官は17日午後の会見で、検察幹部の定年特例を含めた国家公務員法改正案を継続審議とせず、廃案としたことに対し、さまざまな意見を踏まえ再提出に向け検討していくとの方針を示した。
菅官房長官は「さまざまな意見をしっかり受け止めた結果」とした上で、再提出に向けて法案の内容を検討していくと説明した。
共同通信など複数の国内メディアは17日、同法案に盛り込まれていた内閣や法相の判断で検察幹部の定年を延長できる特例について、政府・与党は撤回する方針を固めたと報道していた。
国家公務員法改正案は、検察幹部の定年特例を含めた検察庁法改正案など計10本の法案が一括処理される「束ね法案」として、国会に提出されていた。
これに対し、野党だけでなく著名人や検察幹部OBから、特例を認めれば、検察への政治介入につながり、公訴権を独占する検察庁への信頼が低下し、司法制度を揺るがすことになるとの反対論が噴出。与党は衆院での同法案の採決を見送っていた。
一方、沖縄県・尖閣諸島周辺で中国当局の船が65日連続で航行し、2012年9月の日本による同諸島国有化以降、最長の日数になったことについて、菅官房長官は中国に対して厳重に抗議し、海上保安庁による警戒・監視などで万全の対応を取っていると述べた。
(田巻一彦)
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