豪、中銀改革を近く公表へ 広範な見直し視野

　４月１７日、オーストラリアのチャーマーズ財務相は、オーストラリア準備銀行（中央銀行）の広範な見直しについて近く詳細を発表すると述べ、一部の措置は法改正が必要となると明らかにした。写真はシドニーで２０１６年５月撮影（２０２３年　ロイター／Jason Reed）

[シドニー １７日 ロイター] - オーストラリアのチャーマーズ財務相は１７日、オーストラリア準備銀行（中央銀行）の広範な見直しについて近く詳細を発表すると述べ、一部の措置は法改正が必要となると明らかにした。

中銀の運営および政策決定方法の見直しに関する独立した審査機関から５１の提言を得たと説明。すでに中銀のロウ総裁と提言について協議しており、野党議員とも話をして今週中に政府の対応を示すことを目指すと述べた。

ロウ総裁は２０２１年終盤に２４年まで金利が上昇する可能性は低いの見通しを示したが、実際はインフレが想定以上に高騰し、中銀は２２年５月に利上げを開始せざるを得なくなった。現在までに政策金利を３５０ベーシスポイント（ｂｐ）引き上げて３．６％にしている。

ロウ総裁の７年間の任期は９月に終了するが、前任者２人のような任期延長はないとの見方がある。

中銀の理事会は現在、中銀職員２人、財務省高官、財界人６人で構成されており、見直しで理事会の変更が提言されるとみられる。金融政策に関する助言あるいは決定まで行う別の専門委員会の設置が含まれる可能性がある。

アナリストの多くはインフレ目標が大きく変わることはないとみているが、政策目標の文言が修正される可能性があると予想している。