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中国GDP、第2四半期は前期比で大幅鈍化 追加支援へ圧力強まる

ロイター / 2023年7月17日 16時17分

 中国国家統計局が7月17日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)は前期比の伸びが0.8%にとどまった。大連で2017年5月撮影(2023年 ロイター)

[北京 17日 ロイター] - 中国国家統計局が17日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)は季節調整済み前期比の伸びが0.8%にとどまった。ロイターがまとめたアナリスト予想(0.5%)をやや上回ったものの、第1・四半期の2.2%から大幅に鈍化した。

国内外の需要減退を背景に新型コロナウイルス禍後の回復の勢いが急速に弱まっており、当局に追加刺激策を求める圧力が高まっている。

前年比伸び率は6.3%で、第1・四半期の4.5%から加速。2021年第2・四半期以来の高水準を記録したが、比較対象の前年同期には上海などで実施された新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)で経済が打撃を受けていたことから大きなゆがみが生じている。市場予想の7.3%も下回った。

コモンウェルス銀行のエコノミスト、キャロル・コン氏は「中国のコロナ後の景気回復が明らかに終わったことを示している」と述べた。

国泰君安国際のエコノミスト、周浩氏は「6.3%という第2・四半期の伸び率は下向きのサプライズとなった。今後数日に成長見通しの引き下げが相次ぐだろう」と指摘。その上で、5%の成長率目標は達成可能との見方を示した。

一方、RBCキャピタル・マーケッツのアジア通貨戦略責任者、アルビン・タン氏は「6.3%と大幅に予想を下回り、明らかに勢いが鈍っている」とし、このペースで景気減速が続けば、5%という成長率目標は達成できないかもしれないと指摘。政策支援を強化する緊急性が高まっていると語った。

6月の小売売上高は前年比3.1%増と、5月の12.7%増から大幅に鈍化。市場予想は3.2%増だった。

6月の鉱工業生産は前年比4.4%増で、前月の3.5%増から予想外に伸びが加速した。ただ、コロナ後の回復にばらつきがある中、需要は依然としてさえない。市場予想は2.7%増だった。

1─6月の民間部門の固定資産投資は0.2%減少。国有企業の8.1%増とは対照的で、民間企業の景況感の弱さを示した。

不動産部門も低迷が深刻だ。6月の不動産不動産投資は前年比20.6%減少。不動産販売は減少幅が拡大した。

大方のアナリストは債務リスク増大を巡る懸念から、政策当局者が積極的な景気刺激策を講じる可能性は低いとみている。

しかし景気減速がさらに深まれば、失業が増えデフレリスクが高まり、民間部門の信頼感が一段と損なわれる可能性があると指摘する。

若年層の6月の失業率は21.3%で5月の20.8%を上回り過去最高を更新した。就職活動シーズンに、新卒が限られた求人に殺到している。

ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、ハリー・マーフィー・クルーズ氏はリサーチノートで、「今後数カ月の間に金融緩和と、不動産や建設を含む主要産業に対して的を絞った財政支援が実施される見込みだ」とした上で、これらの追加支援は「特効薬」にはならないだろうと語った。

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