実質GDP、21年1―3月は年率5.1%減 年度下げ幅は戦後最悪
ロイター / 2021年5月18日 13時31分
5月18日、内閣府が発表した1─3月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス1.3%、年率換算でマイナス5.1%となった。都内で7日撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 18日 ロイター] - 内閣府が18日発表した2021年1―3月期実質国内総生産(GDP)1次速報は前期比1.3%減、年率換算で5.1%減となった。大都市圏を中心とする1月の緊急事態宣言発令で個人消費が落ち込み、3四半期ぶりのマイナス成長に陥った。2020年度の実質成長率は4.6%減となり、年度ベースの下げ幅はリーマン危機時を上回り比較可能な1995年度以降で最大だった。戦後最悪の落ち込みとなる。
<予想下回る結果>
ロイターが実施した民間機関調査では前期比1.2%減、年率4.6%減になると予想されていた。公表された成長率は予測を下回った。
GDPの多くを占める個人消費は前期比1.4%減と、3四半期ぶりにマイナスに沈んだ。外食などのサービス消費が振るわなかった。自動車販売などの耐久財需要も冷え込んだ。
企業の設備投資は予想に反して前期比1.4%のマイナスだった。設備投資のマイナスは2四半期ぶり。内閣府によると、通信関連や自動車などへの投資が減少した。
海外経済の回復を受けて輸出は前期比2.3%のプラスだった。一方、輸入が同4.0%のプラスとなった影響で、GDP全体に占める外需の寄与度はマイナス0.2%となった。内需は1.1%のマイナス寄与だった。
年度ベースの成長率は19年度の0.5%減に続いて2年連続のマイナス成長となった。年度の下げ幅は08年度の3.6%減が最大だった。個人消費や設備投資の減少が響いた。
<「機動的に必要な対策」と西村氏>
西村康稔経済財政・再生相は同日午前の記者会見で、1―3月期GDPがマイナス成長となった主因を「緊急事態宣言によるサービス消費の下押し」と説明した。
4月以降も再び緊急事態宣言を発出しており、その影響に十分注意が必要との認識を示し、「20年度3次補正、21年度予算を迅速かつ適切に執行するとともに、予備費活用を含めて機動的に必要な対策講じる」と強調した。
麻生太郎財務相は、世界経済の現状に関し、国によって景気回復にばらつきがあるものの、「ワクチン(接種の遅れ)などの影響もあり、持ち直していくということは間違いないと思っている」と述べた。
*内容を追加しました。
この記事に関連するニュース
-
2023年第4四半期のGDP成長率は前期比0.6%と堅調、通年では2.5%(スペイン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月9日 1時20分
-
ニュージーランドの第4四半期GDP成長率、2期連続で前期比マイナス(ニュージーランド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月9日 0時25分
-
米GDP、第4四半期確報値は+3.4% 改定値から上方修正
ロイター / 2024年3月29日 3時37分
-
米GDP確定値3.4%増 23年10~12月期、上方修正
共同通信 / 2024年3月28日 22時14分
-
2023年の需要項目別GDP、投資が過去最高、輸出は不振(メキシコ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月26日 1時50分
ランキング
-
1全国で閉店相次ぐなか百貨店が“過去最高益” 絶好調の百貨店を支える訪日外国人【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年4月22日 20時37分
-
2新Vポイント「残高確認できず」 サービス開始初日、運営会社陳謝
共同通信 / 2024年4月22日 23時28分
-
3常識覆す「豪華すぎるマイクロバス」が登場!座席は「ほぼ全て窓側」特別仕様
乗りものニュース / 2024年4月23日 9時42分
-
4「会社の飲み会」を避ける人は大損している…飲み会は無駄という若手が知らない"お値段以上のリターン"
プレジデントオンライン / 2024年4月23日 6時0分
-
5“グリコ”プリンなどが品切れに “システム障害” 商品の一部が出荷停止 再開までに時間
日テレNEWS NNN / 2024年4月22日 20時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください