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アングル:米ドットコムバブルのピークから間もなく20年、現在との類似点も

ロイター / 2020年2月19日 14時38分

 米株式市場がドットコムバブルのピークから間もなく20年になろうとする中、現在の10年に及ぶ上昇局面は当時と似ているところがあり、投資家は注視している。写真はナスダック市場。2016年10月撮影(2020年 ロイター/Shannon Stapleton)

[サンフランシスコ/ニューヨーク 18日 ロイター] - 米株式市場がドットコムバブルのピークから間もなく20年になろうとする中、現在の10年に及ぶ上昇局面は当時と似ているところがあり、投資家は注視している。

バブル崩壊は2000年3月11日に始まり、2年超にわたって続いた。ワールドコムやペッツ・ドット・コムといった投資家の人気を集めていた企業の破綻につながり、米株市場は回復に13年超を費やすことになった。

この崩壊で、低金利や存在感を強める「ワールド・ワイド・ウェブ」へのやみくもな投資に後押しされたナスダック<.IXIC>の10年にわたった1000%上昇局面は終焉した。

ナスダックは今や2月13日に過去最高値を付けた後、9700ポイント超に到達。00年の高値からほぼ倍増したほか、02年底値の約8倍となっている。

1990年代のハイテク株上昇の大半を後押しした、いわゆる「4騎士」のうち、マイクロソフト の株価のみがバブル崩壊局面から回復。インテル とシスコシステムズ は依然として2000年高値を下回っているほか、デルはその後、非上場化を経て再び株式を上場した。

時価総額が1兆4000億ドルとなっているマイクロソフトの株価は現在、予想PER(株価収益率)が30倍超と、02年以来の高水準となっているが、ドットコムバブル時代に付けた最高水準の半分未満だ。

アップル 、アマゾン 、グーグルの親会社アルファベット 、フェイスブック のPERは最近上昇しているものの、各銘柄がS&P総合500種の上昇をけん引する中、最近数年のレンジに収まっている。

ただ、株式市場全体でみると、PERはドットコムバブル崩壊直後の水準を試している。S&P総合500種の予想PERは最近、02年以来の高水準となる18.8倍を付けた。S&P500ハイテク株指数のPERは22.5倍と04年以来の高水準となっているものの、00年のピークである48倍にはまだ遠い。

アップル、アマゾン、アルファベットといったハイテク株は、08─09年の金融危機以降の米株上昇をけん引しており、一部の投資家はこれら企業のいかなる低迷にも市場は脆弱になっていると懸念している。

マイクロソフト、アップル、アマゾン、アルファベット、フェイスブックの株式だけでS&P総合500種の約18%を占めている。

グリーンウッド・キャピタル(サウスカロライナ)のウォルター・トッド最高投資責任者(CIO)は「バリュエーションの水準はそれほど極端ではないものの、市場の観点からは幾分同じ結論となる。いかなる理由であれこれらの企業が揺らげば、特にウエートの大きいナスダックへの影響が非常に大きくなるだろう」と述べた。

ドットコムバブルのピーク期にハイテク株はS&P総合500種の時価総額の35%超を占めていた。リフィニティブ・データストリームによると、現在は約25%だ。しかし、ハイテク株<.SPLRCT>を、アルファベットやフェイスブック、ネットフリックス といったインターネット関連企業を含むコミュニケーション株<.SPLRCL>と合わせると、この割合は35%になる。

ここ数年で上場を模索する赤字企業が多くなっていることも、一部の投資家にドットコムバブル期を連想させた。しかし、共用オフィス「ウィーワーク」が昨年に新規株式公開(IPO)を撤回したことは、市場の過熱を懸念する向きにはポジティブな兆候と見られている。

最近の懸念は電気自動車(EV)大手テスラ の急騰だ。同社の株価は今年だけで90%値を上げている。

ラッファー・テングラー・インベストメンツのナンシー・テングラーCIOは「先週のテスラ株の動向はバブル期のようだと強く感じた」と語った。

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