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韓国の裁判所、新興企業タダのライドシェアを合法と判断

ロイター / 2020年2月19日 15時59分

 2月19日、韓国の裁判所は、運輸関連法違反の疑いで検察から起訴されたライドシェア企業「タダ」について、同社の事業は合法とする判決を言い渡した。写真はソウルで17日撮影(2020年 ロイター/KIM HONG-JI)

[ソウル 19日 ロイター] - 韓国の裁判所は19日、運輸関連法違反の疑いで検察から起訴されたライドシェア企業「タダ」について、同社の事業は合法とする判決を言い渡した。

タダは2018年終盤のサービス開始以来、利用者170万人を獲得している。今回は同社の勝利となったが、同社に対する規制が今後強化される可能性があるほか、タクシー業界の有力ロビー団体も4月の国政選挙を前にライドシェアに対する激しい抗議活動を展開している。

韓国では有償での旅客運送サービスは免許を取得しているタクシーに制限されており、自家用車の使用は禁止されている。ただ、11人乗りの車をレンタルして運転手を派遣し、ライドシェア・サービスを提供するのは認められており、タダはこの例外規定を利用してサービスを展開してきた。

ソウル中央地裁の判事はタダが現行法に従っているとの判断を示し、「ライドシェアは産みの苦しみを味わってきたが、世界の各地で多様な形で受け入れられた。韓国では社会の総意に達するのは難しい」と述べた。

検察側はタダが事実上、無許可のタクシー営業を行ったとし、同社と親会社ソーカーの幹部らに1年の禁錮刑を求刑していた。

ソーカーの李在雄(イ・ジェウン)社長は判決後、フェイスブックに「変革を夢見る人たちに新しい時代が訪れた」と投稿した。

韓国では米ウーバー が2013年にライドシェアサービスを開始したが、タクシー業界による強い抗議の結果、15年に自家用車での有償運送が禁止された。ウーバーは現在、限定的にサービスを提供している。

タダは韓国語で「乗る」という意味。民間調査によると、従来型タクシーのサービスに対して不満を抱いている顧客に急速に受け入れられた。タクシーは通勤ラッシュの時間帯に乗車拒否するといった事例が一部で報告されている。

タダにはソフトバンク・ベンチャーズが出資しているほか、プライベート・エクイティ会社やベンチャーキャピタルなどが2018年以降、計1610億ウォン(1億3530万ドル)前後を投じてきた。

しかし、事情に詳しい関係筋によると、昨年10月に韓国の議員の1人がタダのサービスについて、最低6時間前に予約した旅客へのサービスのみに限定するための法律改正を提案したことを受け、ソフトバンクから5億ドルの出資を得るための協議が破談したという。

タダはタクシー業界のロビー団体や規制当局からタクシーとの共存に向けた計画を示すよう迫られている。また、検察当局は控訴する可能性がある。

昨年5月にはタダに対する抗議活動に参加していた76歳のタクシー運転手が自分の体に火を付けて死亡するなど、激しいデモが繰り広げられてきた。

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