米新規失業保険申請74.2万件、予想外に増加 コロナ制限措置で
ロイター / 2020年11月20日 2時43分
米労働省が19日に発表した11月14日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、74万2000件と前週の71万1000件から予想外に増加した。写真はアーカンソー州フォートスミスで失業保険申請に並ぶ市民ら。4月撮影(2020年 ロイター/Nick Oxford)
[ワシントン 19日 ロイター] - 米労働省が19日に発表した11月14日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、74万2000件と前週の71万1000件から予想外に増加した。新型コロナウイルスの感染抑制に向けた新たな事業閉鎖によって一時解雇が増え、労働市場の回復を一段と鈍化させている。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は70万7000件だった。
3─4月に一時解雇された人の約80%が再雇用されたことで、新規失業保険申請件数は過去最高となった3月の686万7000件から大幅に減少。これが過去半年間の雇用市場の回復をけん引した。
オックスフォード・エコノミクスのシニアエコノミスト、ボブ・シュワルツ氏は「レストランやバーなどのサービス業を手掛ける企業は春と夏にロックダウン(都市封鎖)措置が解除されたことで営業を再開できたため、再雇用が増えている」と指摘。ただ、再雇用された人々が再び一時帰休のリスクにさらされているとした。
調整前ベースの失業保険申請件数は1万8344件減の74万3460件。季節調整済みの数字は新型コロナの影響が加味されるため、エコノミストは調整前の数字に注目している。
自営業者や単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」などに適用されるパンデミック失業支援(PUA)の申請件数を含めると、1週間で110万人が失業保険を申請した。
11月7日までの1週間の失業保険受給総数は637万2000件と、前週の680万1000件から減少した。
失業保険の受給期間を最長13週延長するパンデミック緊急失業補償(PEUC)の受給者は、10月31日までの1週間で前週比23万3458人増の437万7000人と最高を更新した。一方、何らかの失業給付を受けている人は2032万人と、前週の2116万人から減少した。
MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は、労働市場の回復が鈍化していることについて、「責任は政府・議会にあり、協調してウイルスと対抗することも、何百万人もの国内失業者に失業給付を更新・延長することで景気後退と闘おうとする試みもない」と懸念した。
PNCファイナンシャルのチーフエコノミスト、ガス・フォーシャー氏も「給付金がなくなれば、家計の所得と支出に大きな打撃を与え、景気回復をリスクにさらす」と述べた。
*内容を追加しました。
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1選考結果公表、フライング=HPで閲覧可能に―カー・オブ・ザ・イヤー
時事通信 / 2024年12月5日 19時20分
-
2「106万円の壁」巡り「労働時間要件も撤廃を」…UAゼンセン会長が要望
読売新聞 / 2024年12月5日 23時59分
-
3年末年始の国内旅行費用 2年連続過去最高1人当たり4万3000円 去年より2000円増 旅行者の数は横ばい JTB調査
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年12月5日 16時37分
-
4「AIシフト」がもたらしたインテルCEOの退任劇 半導体産業の構造変化がもたらす地殻変動
東洋経済オンライン / 2024年12月6日 7時40分
-
5中国自治区の業界ユニクロに反発 新疆綿の使用再開を期待
共同通信 / 2024年12月5日 17時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください