米・加・メキシコ首脳、5年ぶりに会談 地域連携再構築へ
ロイター / 2021年11月19日 9時27分
バイデン米大統領(写真中央)は11月18日、カナダのトルドー首相(右)、メキシコのロペスオブラドール大統領(左)をホワイトハウスに迎え、5年ぶりとなる3カ国首脳会談を開催、北米地域における連携強化に取り組んだ。ホワイトハウスで撮影(2021年 ロイター/Jonathan Ernst)
[ワシントン 18日 ロイター] - バイデン米大統領は18日、カナダとメキシコの首脳をホワイトハウスに迎え、5年ぶりとなる3カ国首脳会談を開催、北米地域における連携強化に取り組んだ。
バイデン氏は、カナダのトルドー首相、メキシコのロペスオブラドール大統領とそれぞれ個別に会談し、その後3者で会談した。
会談は、米、カナダ、メキシコが結ぶ通商協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に基づき、3カ国の共通点を見いだすことが目的。USMCAの通商規模は年間1兆5000億ドル。
ただ、自動車業界政策やバイデン氏の「バイ・アメリカン」政策、メキシコのエネルギー法案などでの相違点が会談の重荷となった。
バイデン政権は、移民問題や貿易摩擦の軽減、コロナ禍からの景気回復、中国に対する競争力強化といった課題で2カ国と連携して前進することを期待している。
バイデン氏は「北米の未来へのビジョンは、われわれの共通の強みに基づいている」と強調した。
「パンデミックを終息させ、気候危機を回避するために断固とした行動を取らなければならない。さらに、包括的な経済復興を推進する必要がある」とし、「北半球での前例のない移民問題への対処も必要だ」と述べた。
バイデン政権の高官は、今回の首脳会談で期待される具体的な成果として、温室効果ガスであるメタンガスの規制と新型コロナウイルスワクチンの寄付に関する合意を挙げた。
今回の首脳会談は、トランプ前米大統領が廃止した3カ国の作業部会を復活させる取り組み。トランプ大統時代はカナダ、メキシコとぎくしゃくした関係が続いた。
就任から約10カ月が経過したバイデン氏には外交面での明るい話題が必要。支持率の低下に直面しているバイデン氏は、インフレ高進やサプライチェーン(供給網)の問題に取り組む一方で、メキシコからの移民急増にも苦慮している。
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