東北大と日立など、継続的に情報提供ができる災害に強いストレージシステム技術を開発

JCN Newswire / 2014年4月24日 16時53分

Tokyo, Apr 24, 2014 - (JCN Newswire) - 国立大学法人東北大学電気通信研究所(所長:大野 英男/以下、東北大)、株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)、株式会社日立ソリューションズ東日本(取締役社長:八田 直久/以下、日立ソリューションズ東日本)は、このたび、インターネットなどの広域網が途絶し被災地からクラウドストレージが利用できないような大災害時においても、被災地内でデータを保護し、継続した情報サービスの提供を実現できるストレージシステム技術を開発しました。

本研究は、文部科学省の委託研究である「高機能高可用性情報ストレージ基盤技術の開発」プロジェクト(プロジェクトリーダ:東北大学電気通信研究所教授 村岡 裕明)にて実施されたものです。

情報化社会の急速な進展により、様々な情報を取り扱う社会インフラの重要性はますます大きくなっています。情報サービスに必要なデータを格納するストレージシステムにおいても、サービスの継続的な提供を意味する可用性の確保は重要であり、インターネットなどの広域網を介して遠隔地にデータを複製することで局地的な災害からデータを保護するクラウドストレージなどが提供されています。しかし、東日本大震災では、ネットワークシステムの損壊によって、遠隔地に複製された情報へのアクセスが不可能となる事象が発生しました。これにより、広域のネットワークシステムが損壊した場合においても、発災直後に必要となる住基情報や医療情報等の重要なデータの可用性の確保が課題であることが明らかになりました。

このような背景のもと、東北大、日立、日立ソリューションズ東日本では、新たに開発したデータ複製技術である「リスクアウェア複製」により大災害時にも情報を安全に保存して高いデータ可用性を実現できるストレージシステム技術を開発しました。

「リスクアウェア複製」は、国や県、市内などの限定した範囲内で地理的に分散した複数のストレージ装置からなる地域分散型のストレージシステムにおいて、拠点間の距離や海岸からの距離が近いほうが危険と判断して危険度の推定を行い、より被災する可能性の低い拠点にバックアップデータを複製する技術です。これにより、地震や津波などの大災害により甚大な被害を受け、インターネットなどの広域網が途絶した場合でも、近隣のストレージ装置に残るデータを使って情報サービスを提供することができます。

今回、1000台のストレージ装置からなる地域分散型ストレージシステムにおいて、直下型の大地震によって半分の500台が損壊することを条件としたシミュレーション*1で検証したところ、「リスクアウェア複製」を採用したストレージシステムは、無作為に複製を行うストレージシステムに比べて15.8ポイント高い90.8%の可用性*2が得られることを確認しました。また、従来手法では、データを複製するストレージ装置の組み合わせの決定に長い時間を要していましたが、過剰に安全もしくは不安全な複製先を排除して複製先を決定することにより、決定時間を約2600秒から約2.5秒に大幅に短縮しました。この手法の適用により、システムの更なる大規模化、複製数の増加、複製先の定期的な見直しが容易となります。さらに、10台のストレージ装置からなる地域分散型ストレージシステムを試作し、被災者への円滑な災害医療の提供に役立つ電子お薬手帳をアプリケーションとして用いた場合にも可用性が向上することを確認しました。

今後は、ストレージ装置を仙台市内の東北大の各キャンパスに配置し、運用検証をすることで、より実用的な環境下での機能開発と効果検証をめざします。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2014/04/0424a.html

*1 各々のストレージ装置は、データ複製先点ストレージ装置を重複することなく1つだけもつ条件。
*2 ストレージ装置がもつオリジナルデータの全容量に対する、オリジナルのデータまたは複製データが残っているストレージ装置の容量割合として計算。

株式会社 日立製作所

詳細は www.hitachi.co.jp をご参照ください。



Source: 株式会社 日立製作所

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