産環協と日立、環境分析の運用・開発工数を大幅に削減する「MiLCA」連携機能を共同開発

JCN Newswire / 2014年9月26日 17時19分

欧州委員会が進める環境フットプリントの試行事業にも対応

Tokyo, Sept 26, 2014 - (JCN Newswire) - 一般社団法人産業環境管理協会(会長:冨澤 龍一/以下、産環協) と株式会社日立製作所(執行役社長兼 COO:東原 敏昭/以下、日立)は、製品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル各段階における環境への影響評価を総合的に支援する産環協のLCA*1支援システム「MiLCA」(ミルカ)と、企業などの社内向け環境影響評価システムとの連携を強化する機能を共同開発しました。

近年のカーボンフットプリント(CFP*2)や環境フットプリント*3など、国内外の環境動向や基準への対応の高まりを受け、今回両社が開発した本機能では、日本においてLCA支援システムでトップクラスのシェアをもつ「MiLCA」と、企業が独自に運用している社内向け環境影響評価システムとの連携が強化され、企業などは、より簡便に最新のLCA支援システムを活用でき、社内における環境影響評価の運用・開発工数を大幅に削減します。また、今回の公開にあたっては、「MiLCA」上に、国内で初めて、欧州委員会の環境フットプリントの試行事業*4で採用されている算定手法が搭載されており、より幅広い環境影響評価が可能となります。これらの開発にあたっては、環境影響評価の社内実施や環境分野で先進的な取組みを推進する国々との国際協調に参画している日立のノウハウも生かされています。

今回開発した機能は「MiLCA」の拡張機能として、産環協のホームページにて10月1日から無償で公開予定です*5。

なお、日立は、国内外で初めて、本機能を搭載した社内向け環境影響評価システムを開発し、10月1日から日立の社内カンパニーである情報・通信システム社の約20事業部門、グループ会社に正式に導入を開始します。

「MiLCA」は、産環協が2010年12月に開発したLCA支援システムで、日本有数の電機メーカーや自動車メーカーなど、現在300以上の企業や研究機関などに利用されています。世界最大級の約3,000におよぶ素材・エネルギーなどの環境負荷原単位*6データベースやそれらに基づく環境影響評価の算定手法が標準搭載されており、地球温暖化や資源枯渇など現在世界が直面している様々な環境課題への影響を製品のライフサイクルの各段階で総合的に評価することが可能です。

一方、これまで企業などが「MiLCA」を社内展開するにあたっては、利用者のPC毎にソフトウェアをインストールすることが必要な上、LCAに関する専門知識や「MiLCA」専用の操作方法の習熟などが必要で、さらなる簡便化が求められていました。

また、日立は、従来よりハード製品のLCA評価と共に、システム・サービス製品のライフサイクル全体での環境負荷(CO2排出量)を評価する独自の環境影響評価方法を使い製品の環境影響評価を実施していました。さらに、環境フットプリントの試行事業の技術事務局リーダーとして、製品の環境影響評価の算定手法などで先進的な取組みを推進する国々との国際協調に参画しています。このような経験から、企業が、国内外の最新の環境動向や基準に対応した社内向け環境影響評価システムを運用するには、環境負荷原単位の新規開発や維持・メンテナンス、さらには、さまざまな算定手法への対応に多大な工数がかかる課題を認識すると共に、環境影響評価における様々な企業ノウハウを蓄積してきました。

産環協と日立は、このたび、それぞれが培ってきた技術や実績、ノウハウを生かし、企業などがより簡便に「MiLCA」と連携し、環境影響評価の運用・開発工数の大幅な削減を実現する機能を共同開発しました。

具体的には、「MiLCA」連携機能をAPI*7として共同開発しました。従来は、企業の社内向け環境影響評価システムとは別に、「MiLCA」専用のユーザインタフェースを使ってデータの送受信を行っていましたが、今回開発したAPIにより、企業側は、自社のシステム上で「MiLCA」の算定手法をシームレスに活用できるようになります。

本機能を導入することで、企業などは、従来の社内向け環境影響評価システムのユーザインタフェースを変更せずに、「MiLCA」とのデータ連携が可能となるため、PC毎のソフトウェアのインストールが不要な上、「MiLCA」専用の操作方法を意識することなく、より簡便にシステムの運用・開発を行うことができます。さらに、「MiLCA」に搭載されている様々な算定手法の中から、目的に応じた手法の選択ができるため、より精度の高い環境影響評価を実現できます。また、データの送受信においては一般的なプロトコルを採用することにより、多くのシステムとの「MiLCA」連携が可能となります。

さらに、欧州委員会の環境フットプリントの試行事業で採用されている算定手法を搭載したことにより、消費者などのステークホルダーに対し、より幅広い環境情報の提供が可能となります。

産環協は、企業などにおける効率的かつ効果的なLCAの実施に貢献できるよう、今後もライフサイクル的視点に立った環境経営の普及をめざし、「MiLCA」のさらなる改良を行い、その利用方法の提案をしていきます。

日立は、今回開発した機能を搭載した環境影響評価システムを社内に導入することにより、迅速かつ信頼性の高い環境影響評価を実現すると共に、製品のカーボンフットプリントや環境フットプリントにも積極的に取り組み、環境配慮型製品の開発など、環境活動を推進していきます。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2014/09/0926.html

*1 LCA(Life Cycle Assessment): 製品の原材料調達から、生産、流通、使用、廃棄・リサイクルに至るまでの一生(ライフサイクル)における環境への影響を定量的に評価する手法です。
*2 CFP(Carbon Footprint of Products): 商品やサービスのライフサイクル全体を通して排出されるGHG(Greenhouse Gas)の排出量をCO2に換算し、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組みです。LCA手法を活用し、環境負荷を定量的に算定します。GHGは大気圏にあって、地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体の総称で、対流圏オゾン、二酸化炭素、メタンなどが該当します。
*3 環境フットプリント: 製品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクルにおける環境パフォーマンスを、地球温暖化をはじめとする14の環境影響領域で評価する「マルチクライテリア」手法。欧州委員会環境総局が試行を進めています。
*4 試行事業: 環境フットプリントの算定ルールの開発プロセスや算定結果を消費者などのステークホルダへ開示を行うコミュニケーションの推進を、製品種別ごとに検討を実施し、今後の欧州政策へ環境フットプリントの採用を推進する事業であり、現在約30の製品種で展開され2013年から3年間にわたり実施中です。
*5 「MiLCA」のライセンスには費用が発生します。
*6 環境負荷原単位: たとえば電力であれば供給までに要した原油、石炭などの資源消費量やCO2などの環境負荷物質排出量等を単位あたり(電力の場合、1kWh)で表現した環境負荷量。
*7 API: Application Program Interface

株式会社 日立製作所

詳細は www.hitachi.co.jp をご参照ください。



Source: 株式会社 日立製作所

Copyright 2014 JCN Newswire. All rights reserved.

jcn

トピックスRSS

ランキング