ついに朝日も「あやうさ」指摘 文大統領の「請求権」発言めぐり日本メディアが「総攻撃」

J-CASTニュース / 2017年8月18日 19時12分

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就任後初の記者会見に臨む韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領。(写真は大統領府の動画から)

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が2017年8月17日に就任から初めて開いた記者会見で、徴用工問題をめぐる従来の政府見解を覆した。日韓の新たな火種になるのは確実で、読売新聞が「賠償蒸し返し」の見出しで発言を非難し、朝日新聞も社説で文氏の発言には「あやうさ」があるとした。

日本メディアがそろって文氏の発言を批判するという珍しい事態だ。

2005年見解では3億ドルが「被害補償問題を解決する性格の資金が包括的に勘案」

文氏は2017年8月15日に行った演説で、徴用工や慰安婦の問題について、

「被害者の名誉回復と補償、真実究明と再発防止の約束という国際社会の原則がある。韓国政府は、この原則を必ず守る」

と述べていた。

日本は1965年の国交正常化時に締結された日韓請求権・経済協力協定に基づいて5億ドル(無償3億ドル、有償2億ドル)を韓国に供与。協定では、日韓の請求権をめぐる問題が「完全かつ最終的に解決された」ことを確認すると定めている。日本側は徴用工の問題が起こるたびに、この点を強調してきた。

韓国側も、少なくともこの点については日本側と足並みをそろえていたはずだった。05年に廬武鉉政権が示した政府見解では、元慰安婦や原爆被害者の個人請求権は失われていないと主張したが、徴用工については、日本から受け取った3億ドルを

「被害補償問題を解決する性格の資金が包括的に勘案されている」

として、徴用工の請求権問題は韓国政府が責任を負うべきだとしていた。当時大統領首席秘書官だった文氏は、この見解をまとめた官民「共同委員会」の政府委員メンバーだった。

こういったことを念頭に、記者会見ではNHKのソウル支局長が韓国政府の具体的な対応方針を質問する中で、特に徴用工問題については、「特に大統領もよくご承知のとおり...」と念押ししながら、

「過去の盧武鉉政権の時、日韓基本条約で解決された問題であり、被害者への補償は、韓国政府が行うという結論を下している」

と認識をただした。

「両国間での合意が、一人一人の権利を侵害することはできない」

これに対して文氏は

「両国間での合意(日韓請求権協定)が、一人一人の権利を侵害することはできない。両国間の合意があるにもかかわらず、徴用された強制徴用者個人が三菱などをはじめとする企業に対して有する民事的権利はそのまま残っている、というのが韓国の憲法裁判所や韓国大法院(最高裁)の判例(判断)だ。政府はそのような立場から、過去の歴史問題に取り組んでいる」

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