日本にたまり続けるプルトニウムどうする? 核燃料リサイクルは破綻、核開発への疑念も

J-CASTテレビウォッチ / 2017年10月31日 15時44分

 

原発の使用済み核燃料から取り出される核物質プルトニウムがたまり続けている。日本にはすでに47トン、原爆6000発分がある。これを理由に核物質を持ちたがる国が出ては......と米国からも懸念の声があがる。原発から吐き出される「核のゴミ」の最終処分場はおろか、低レベル汚染物質の中間貯蔵施設建設さえほとんど進まない現状に加えて、さらに危険度を増すプルトニウムを作り続けるとはどういうことだろうか。

原発から出る使用済み核燃料を再処理工場でプルトニウムにして、次世代原発の高速炉で再利用するという「核燃料サイクル」が、日本の原子力政策の根幹だ。ところが、その高速炉「もんじゅ」がトラブル続きで廃炉が決まった。

 

だったら普通の原発で再び使おうという計画も、東日本大震災の福島原発事故で頓挫。そこへ青森県六ケ所村にある再処理工場が来年度以降、本格稼働する。プルトニウムがさらに年8トン増えることになる。こんな無茶な話にストップがいっこうにかからない。

 

日本のプルトニウム開発を例外的に認めた日米原子力協定の起源は来年(2018年)7月まで。米国は自動延長を認める方針だが、9月にワシントンで開かれたシンポジウムでは「日本はどうする気か」「日米で話し合う必要がある」などと指摘が続出、米側のいらだちがあらわになった。

 

米国との交渉の最前線に立ってきた坂田東一・元文科省事務次官は「うまく進んでいない現実は認めざるを得ない」という。

国連総会でも日本のプルトニウムをめぐる軋轢が表面化した。中国が「日本が核開発に乗り出す可能性がある」と懸念を表明した。核兵器を持つ中国が懸念とは自分の有り様を棚に上げておかしな話だが、国際社会に不安を与えていることは事実だろう。

「近隣諸国の不安が高まる。これは地域の安全保障の問題だ」(元米国防総省のヘンリー・ソコルスキー氏)、「日本にプルトニウムについて働きかける必要がある。日本も議論をするいい機会だ」(ブラッド・シャーマン米下院議員)

 

トランプ政権は日本にプルトニウムをどう消費するのか説明を求める方向という。

さらに、朝鮮半島情勢もある。オバマ政権の元高官は「韓国が日本を口実に同じことをしたがっている」と話す。米国は去年(2016年)、韓国にプルトニウムを取り出す研究を初めて認めた。北朝鮮の核武装に対抗して韓国がいずれ核開発に乗り出すと問題視する動きが米国議会で表立ってきた。

 

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