遅刻やスキャンダル「制裁」罰金…契約書に記載

読売新聞 / 2018年10月12日 23時40分

 愛媛県を拠点にアイドル活動をしていた大本 萌景 ほのか さん(当時16歳)が今年3月に自殺したのは、過重労働やパワーハラスメントが原因として、遺族が12日、所属していた芸能事務所などに慰謝料など約9200万円の損害賠償を求め、松山地裁に提訴した。

 萌景さんは中学生だった2015年7月、松山市の芸能事務所「Hプロジェクト」と契約。遺族側の代理人弁護士によると、事務所と萌景さんが結んだ契約書は、遅刻などは「制裁」として罰金が科され、報酬から差し引かれる内容だった。

 遅刻は1回5000円、スキャンダルがあった場合は50万円などと細かく定められ、活動で知り得た機密以外に営業に関係する情報も「家族を含む他人に開示してはいけない」と記載。違反は50万~100万円の支払いを求められることになっていた。

 萌景さんの報酬は月平均約3万5000円で、過去に何らかの罰金を取られたことがあったという。

 遺族側は、萌景さんが自殺前、学業との両立に悩んで脱退の意向を伝えると、事務所スタッフから LINE ライン で「寝ぼけた事言いだしたらマジでブン殴る」とのメッセージを送られたなどと主張。

 代理人弁護士は「契約書が精神的な圧力を与える内容で、萌景さんは家族にも相談できなくなった可能性がある」と指摘している。

 事務所の佐々木貴浩代表取締役は「パワハラを行った事実はない」と反論。契約書の罰金などについては「イベントで衣装を忘れるなど関係者に迷惑をかけた際、自戒の念を持ってもらおうとペナルティーを科していた。メンバーにプロ意識を持ってもらいたかった」と説明している。

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