NYタイムズ、大坂なおみ「アニメCM」を批判 日清に取材すると「公開停止へ」

J-CASTニュース / 2019年1月23日 20時37分

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左のキャラが錦織圭選手、右のキャラが大坂なおみ選手(「いざ、グランドスラム篇」のCMから)

テニスの大坂なおみ選手(21)をアニメにした日清食品のCMについて、米ニューヨーク・タイムズ紙が「肌が白いと日本で批判されている」と指摘し、同紙の取材に対し、日清食品は配慮が不十分だったと謝罪したと報じた。

白人のように描くことはホワイトウォッシュと海外で呼ばれているが、日清では、「そのような意図はない」とJ-CASTニュースの取材に答えたうえで、騒動を受けてCMの公開を停止することを明らかにした。

「ハーフの人たちは不十分だと言っているのに等しい」

このCMは、テニプリの愛称で呼ばれる人気漫画「テニスの王子様」とコラボし、大坂選手が同じ日清所属の錦織圭選手(29)とともに、テニプリのキャラたちと対戦しながら、4大大会のグランドスラムに挑むというストーリーになっている。

特設サイト上で2019年1月11日、「修行開始篇」の動画がアップされ、続いて14日には、「いざ、グランドスラム篇」が出た。CMを見ると、大坂選手は、錦織選手とほぼ同じような肌の色で描かれ、その多くが白っぽくなっている。

その後、16日になって、ハフィントンポスト日本版の記事で、CMの大坂選手キャラはホワイトウォッシュではないかと批判も出ていると報じられ、「その意図はなく、大坂選手側にも確認済みだ」とする内容の日清のコメントも載せられた。

そして、今度は、ニューヨーク・タイムズが22日、「薄い色の肌で大坂選手を描いた広告への反発が起きて謝罪」のタイトルでサイト上に英文記事をアップした。

記事では、CMが公開されると、大坂選手のファンらから、とても失望したとする声が出ているとし、「ハーフと呼ばれる人たちがその肌のままでは不十分だと言っているのに等しい」などとする日本在住の黒人作家、バイエ・マクニールさんのコメントも紹介された。

「過剰反応だとしか思えない」との声も出ているが...

同紙の記事によると、これに対し、日清食品の広報担当者は、大坂選手のキャラはテニプリのアニメに合わせて作られ、大坂選手側ともコミュニケーションを取ったと取材に説明した。そして、ホワイトウォッシュの意図はないとも強調した。

しかし、多様性の問題への配慮が不十分だったとして、CMによって混乱を与え、不快な思いをさせたとして、取材への返答メールで謝罪したとしている。

ニューヨーク・タイムズの報道については、ネット掲示板やツイッターなどでは、様々な意見が書き込まれている。

「何で白くしたのか」「ツッコミ入れられるの分かりきってるのに」「なおみ選手の尊厳を傷つけている」などとCMへの批判の声も出た。その一方で、「日本のどこで批判起きてるんや」「過剰反応だとしか思えない」「白くても黒くても差別 どうしろと...」などと報道への疑問の声も相次いでいる。

日清食品ホールディングスの広報部は1月23日、これまでの経緯を取材に説明した。

それによると、CMは、大坂選手のマネジメントをしているIMGジャパンを通じ、大坂選手サイドにも確認したうえで、原画をもとにキャラのデザインを手がけた。ホワイトウォッシュの意図はなく、アニメの世界観をできる限り再現したという。

ところが、米IMGの本社からは、IMGジャパンと企画が共有されていなかったと日清に連絡が入り、「CMの動画を削除してほしい」と依頼があった。このことについて、日清の内部で話し合い、CM動画が論議になっており、大坂選手のアスリート活動への支障になるなど、会社の方向性と異なる状況になったとの結論に至ったという。

そのうえで、23日中にも動画2本の公開を停止することを明らかにした。そして、「今後も、多様性を尊重するスタンスを変えずに、慎重に検討して広告活動を進めていきます」としている。

なお、大坂選手自身は、今回のことについて、ツイッター上では23日夕現在、何も発言していない。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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