「ええっ、コレ使えないの?」ネットのチケット転売にトラブル急増 対策はこれ!

J-CAST会社ウォッチ / 2019年6月16日 10時0分

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人気ライブのチケット転売に気をつけよう

コンサートやスポーツなどのチケットの転売トラブルの相談が急増しているため、国民生活センターは2019年6月6日、「インターネットで転売チケットを購入する時は、まず公式サイトでよく確認して」と注意を呼びかけた。

折しも、6月14日にチケットを高値で転売することを禁じる「チケット不正転売禁止法」が施行された。今年9月からラグビーW杯日本大会が開かれるうえ、来年には東京五輪・パラリンピックが控えている。さらにトラブルが増えることが予想されるからだ。

せっかくチケットを買っても会場に入れないとは

国民生活センターによると、転売チケットのトラブルに関する相談件数は、2018年度が2045件で、2017年度の852件に比べ約2.4倍に急増した。相談者の7割以上が女性で、イベント内容もコンサートが73%と圧倒的に多く、次いでスポーツ鑑賞(16%)、観劇(7%)と続く。

J-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に応じた国民生活センター相談情報部の玉木祐介さんによると、これほど一気に増えた理由は、

「ネットオークションやフリマアプリが増えて、ネットで転売チケットを買う人が増えたことに加え、イベント自体が多くなったことも挙げられます。三菱UFJリサーチ&コンサルティングが今年3月に発表したオンラインチケット市場の調査によると、ここ9年間でイベントの数が1.7倍も増えています」

ということだ。

玉木さんがあげる一番多いトラブルの典型例は、次のようなものだ。

【事例1】入場できない転売禁止のチケットを購入してしまった

人気バンドのコンサートチケットを、チケット転売仲介サイトを通じて1万5000円で購入した。購入後にチケットを調べると、転売されたチケットでは入場できない場合があると記載されていた。チケット転売仲介サイトで買う時には、そんな問題のあるチケットだという表示はなかった。(2018年8月、30歳代女性)

ラグビーW杯も東京五輪も「チケット転売禁止」

最近、イベント主催者(興行主)が第三者への譲渡、転売を禁止しているチケットが増えている。こうしたチケットは、裏面などにその旨を記載している。これは、人気イベントのチケットを数百枚も買い占め、不当な高値で転売する「転売ヤー」が横行しているからだ。6月14日から施行された「チケット不正転売禁止法」も、こうした利益目的での転売行為を、罰則を設けて取り締まることを目的にしたものだ。

ラグビーW杯も大会組織委員会の公式サイトで購入したチケットでないと基本的に使えない。東京五輪・パラリンピックに至ってはもっと厳しく、事前にチケット購入を希望する際にID登録をした人でないと会場に入れない。民間のチケット販売サイトやフリマアプリでの購入・転売を禁止しており、メルカリ、ヤフー、楽天の3社も東京五輪チケットを取り扱わないと表明しているほどだ。

だから東京五輪の場合はキャンセル禁止だ。どうしてもチケットを無駄にしたくない人は、大会組織委員会の公式リセールサイトで定価と同じ価格で売りに出すことになる。

玉木さんはこう説明する。

「このように転売チケットでは入場できないことを知らずに購入する人が非常に多いのです。コンサート会場などでは、購入した本人かどうか確認するところが増えているし、顔認証するところさえあります。転売チケットを購入後に使えないチケットであることを知り、取引をキャンセルしようとしたが、転売仲介サイトがキャンセルに応じてくれないという相談が増えています」

転売仲介サイトの多くが、海外のサイトなので代金返還の交渉が難しいうえ、「当事者間のトラブルに原則として介入しない」と利用規約に定めている所が多い。チケットそのものは偽物ではないから、「詐欺」に当たらない。また、新法の「チケット不正転売禁止法」は、チケットを高額で転売することを業とする個人(転売ヤー)を取り締まるものであり、転売仲介を取り締まる規定はないから、サイト運営者の責任を問うこともできない。

それやこれやで、転売チケットが最初に購入した本人でないと入場できないことを知らなかった方が悪いのだ。玉木さんはこうアドバイスする。

「転売チケットを購入する際には、必ず公式サイトで確認しておくことが大切です。チケットの規約で、第三者への譲渡や転売を禁止されていないか、入場時の本人確認が必要かどうかなどです。また、チケット転売仲介サイトによっては、転売したチケットで入場できなかった場合に補償サービスをするところもありますから、確認しておきましょう」

個人間の取引は詐欺の巣窟、絶対にやめて!

もう1つ非常に相談が多い事例がこれだ。

【事例2】グーグルで上部に表示された広告を公式チケット販売サイトと勘違い

インターネットでサーカスのチケットを購入するため、グーグルでサーカス名を検索した。一番上に表示されたものを公式サイトだと思ってアクセス、公演チケットを2枚、1万9000円で購入した。その後、サーカスの公式サイトをみると、買ったのは海外の転売仲介サイトからで、正規の代金より高額だった。また、公式サイトには「転売仲介サイトで購入しないように」と掲載されており、入場できるかどうか不安だ。(2019年1月、50歳代男性)

玉木さんが語る。

「汎用検索サイトで調べると、1番目か2番目にチケット転売仲介業者の広告が出るケースが多く、それを公式サイトと勘違いする人が後を絶ちません。中には公式サイトと紛らわしいマークをつけている広告もあります。公式かどうかを確認するには、事前にチケットの定価を調べておくことです。正規の価格が1万円なのに、5万円だったりしたら、明らかに広告です」

最後に玉木さんは「ぜひともインターネット掲示板やSNSで知り合った個人には気をつけてほしい」と、こんな事例を紹介した。

【事例3】相手から届いた封筒の中身が観劇のチケットではなかった

インターネットの掲示板で知り合った人から、観劇のチケットを2万6000円で購入した。相手が商品を発送したことを宅配業者の追跡番号で確認し、相手に代金を振り込んだ。届いたものを開封すると、ファミレスのクーポン券が入っていた。間違った商品が届いた旨を相手にメールで連絡すると、「チケットは送った。再度メールする」と返信があったきり、連絡がない。詐欺にあったのだろうか。(2019年2月、50歳代女性)

このほか、「代金を事前に支払い、ライブ会場前でチケットを受け取り、一緒に入るはずだったが現れなかった」「代金を支払った途端、連絡が取れなくなった」といったケースが少なくない。

玉木さんはこうアドバイスする。

「これは明らかに詐欺です。消費生活センターより、警察に相談する内容です。インターネット掲示板やSNSで『チケットを譲る・希望する』という書き込みを見て知り合う相手を、安易に信用しないように。名前もわからないし、サイト運営事業者は、個人間のトラブルの責任は負わないとしている所が多いため、補償を求めることも難しいです。個人間のチケット売買には大きなリスクが伴うことを覚悟してください」

(福田和郎)

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