就活生が「本当に入りたい」会社ランキング ニトリ、オリエンタルランドが入り商社が不人気なワケ

J-CAST会社ウォッチ / 2020年3月6日 11時45分

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希望に燃える学生たち

新型コロナウイルスが猛威をふるい、多くの就活イベントが中止や延期に追い込まれても、2021年卒予定の大学生たちは就職活動を頑張っている。就活生はいったいどんな企業の、どこに注目しているだろうか。

就職・転職のジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークが全国10万7000人の学生ユーザーを調査した「就活生が選ぶ、就職注目企業ランキング【男女/文理編】」を、2020年2月26日に発表した。

男子6万4000人、女子4万3000人、文系6万3000人、理系3万9000人、その他5000人。それぞれの大学生が選んだベスト20位の企業から見えてくるものは――。

男子学生1位はアクセンチュア、女子学生1位は資生堂

「OpenWork」は、主に社会人の会員ユーザーが自分の勤務している企業や官庁などの口コミ情報を投稿するサイトだ。入社10年以内の社会人のほか、口コミを通じて生々しい企業の就職情報を得ようとする学生ユーザーも多く登録している。

今回の調査は、すでに登録している2021年卒業予定の学生ユーザー約10万7000人が、特にどの企業に注目して口コミ情報を調べたか、検索件数を元に調査した。「検索件数が多い企業ほど人気が高い」と評価したわけだ。

まず男女別では、男子学生の1位は外資系コンサルト会社のアクセンチュア、2位は高給与で知られるキーエンス(自動制御機器)、3位に日系メーカーからソニー(電気機器)がランクイン。野村総合研究所やアビームコンサルティング、デトロイトトーマツコンサルティングなどのコンサルト会社や、トヨタ自動車、日立製作所、パナソニックなどの製造業、NTTデータ、日本アイ・ビー・エム、楽天のIT会社などと、バランスよく選んでいるのが特徴だ。ほかの就職希望調査では、上位を独占する総合商社は、三菱商事が1社入っただけだ。

一方、女子学生の1位は化粧品大手の資生堂、2位はアクセンチュア、3位は全日本空輸(ANA、航空)がランクイン。男子と違うのはANAや日本航空(JAL)といった航空会社が上位を占めた点と、また働き方改革の推進で評価が高いニトリ(家具小売り)やオープンハウス(不動産)などがランクインしたこと。東京ディズニーランド&シーを運営する人気企業オリエントランド(レジャー)が20位に食い込んだことも、女子学生らしい。

いったい、これら上位の企業のどこが就活生の魅力に映ったのだろうか。ランクインした4社の口コミを見ると――。

キーエンス「目標を達成した時や提案した案が採用されて形になる時、感謝される時に働きがいを感じます。得られることは、効率的な仕事のこなし方やゴールまでの逆算思考など。仕事のイロハを学ぶにはもってこいの優良な会社です。社内の風通しはよく、非常に働きやすい環境です。身につくスキルは、ヒアリング力・提案力・コミュニケーション力などなど。仕事の基本を教えてくれます。効率を重視する会社なので、その考え方を仕事しながら学ぶという意味でも良い環境です」(営業、男性)
ソニー「技術レベルが高く自ら主体的に動ける人は、若いうちから多くのチャンスを得ることができ、海外赴任や重要なポジションを任せられることが多い。その上で期待に応えてさらなる成果を出すことによって年齢に関係なく上位に上がるチャンスがある」(ソフトウェア開発、男性)
資生堂「年功序列の従来的組織であったが、近年は外資系企業からの中途社員、海外からの人材が重要なポジションにつくなど、新しい血を積極的に取り入れようとしている。また、化粧品会社らしく女性の意見は尊重される傾向にあり、要職に就く女性社員も多い。語学を含む研修やセミナーなどの機会が多く、人材の育成、能力開発への投資は多い」(クリエイティブ部門、女性)
全日本空輸「この仕事に就かなかったら行くことのなかっただろう国内国外の多くの場所に行って、経験を積むことができる。また、様々な人と接することで気付きが多くある。常に習熟が続くので、緊張感を持ちながらステップアップできる。エコノミークラスからビジネスクラス、ファーストクラスと業務できる範囲が広がり、パーサーやチーフパーサーとしてクラス責任者、あるいは便の責任者としてクルーをまとめる立場となる」(客室乗務員、女性)

文系学生が「育休志向」、理系学生は「大手志向」

文理別の就職注目企業ランキングでは、文系学生のランキング4位には小売りからニトリが、また不動産業界では三井不動産が5位と、いずれも上位にランクインしたのが目を引いた。

両社とも男性の育休取得を含めて働き方改革で高い評価を得ている企業だからだ。ここでも総合商社は不人気で、三菱商事と伊藤忠商事の2社しか入らなかった。

一方、理系学生は1位にソニー、2位にNTTデータ、3位に日立製作所がランクイン。また、トヨタ自動車やパナソニック、三菱重工業、日本製鉄など巨大メーカーが多く入り、大手志向の強さがうかがえる結果となった。

いったい、これら上位の企業のどこが就活生の魅力に映ったのだろうか。ランクインした4社の口コミを見ると――。

ニトリ「私は商品改良の声をあげると、すぐに生かされて改良されることが楽しかった。現状否定の企業風土が染み付いており、商品だけではなく、システムや店舗のレイアウト、すべてに声を上げることができる。顧客起点で物事を考えて、より良いものを作り上げること、これが働きがいだった。配転教育をうたっており、基本的に2年で店舗や部署が変わる。他の会社よりさまざまな経験がしやすい。しかし評価が悪いと配転が少なくなることや、人気のないエリアだと異動が減るため他の人より不利なところがある」(店舗運営部、女性)
三井不動産「定期的に上司との面談があり、実績に対して上司から評価を聞くことができる。普段からざっくばらんに意見交換できるため、その後の業務に大変役立つし、自分の希望等を伝えることができる。大きなプロジェクトを契約したり、フォローアップしたりできるので、仕事にやりがいを感じる。失敗しても上司や同僚がフォローしてくれることが多く、失敗を恐れずにチャレンジできる環境だ。過去を振り返ると、自分が成長していることを実感できる」(法人営業、男性)
NTTデータ「平均年齢が若いこともあり、早い段階からリーダーの役割を任されることが多い。小規模システムであれば入社2、3年目でチームリーダー層となり、経験を積むことができます。また、社内公募やNTTグループ内公募の制度もあるため、やる気次第でキャリアアップを図ることができます」(システムエンジニア、女性)
日立製作所「若手は入社後すぐに大きなプロジェクトを任されることが多くやり甲斐を感じる。一方でプレッシャーも大きいため、セルフコントロールが重要となる。また、良くも悪くも個人主義な雰囲気の職場であるため、自分で率先して行動する癖が身につく。若手は積極的に海外の学会や展示会に行かせてもらえるため、語学スキルの面でも成長の機会は多い」(研究開発、男性)

(福田和郎)

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