フェアレディZ、来る「7代目」への期待感 「6速マニュアル」存続が意味するところは?

J-CASTニュース / 2020年9月28日 10時30分

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16日に公開されたプロトタイプ(プレスリリースより)

日産自動車が7代目となる新型フェアレディZのプロトタイプを発表した。GT-Rと並び、日産のイメージリーダーとして欠かせないZは、1969年発売の初代(S30型)のシルエットやモチーフを引き継いた伝統あふれるデザインとなり、2021年に発売するという。

一目見ただけで最新のZとわかるデザインは秀逸で、世界中のZオーナーやファンに歓迎されそうだ。特筆すべきは、V6ツインターボエンジンに3ペダルの6速マニュアルミッションを組み合わせたことだろう。

GT-Rとの「棲み分け」ポイントは

新型Zのセールスポイントは、初代S30型を彷彿とさせるデザインとともに、五感に訴える6速マニュアルを存続させたことにある。

新型Zの開発エンジニアで「チーフプロダクトスペシャリスト」の田村宏志さんはオンライン発表記者会見で「Zはいつの時代もスポーツカーを操る楽しさを提供するダイナミックパフォーマーだ。シャープで長いボンネットの下には6速のマニュアルトランスミッションを組み合わせたV6ツインターボエンジンを搭載している」と語る。

田村さんはエンジンやスタイルよりも、6速マニュアルでZを走らせる魅力を強調していた。

「今どき、3ペダルのマニュアルミッション?」と思うドライバーもいるかもしれない。世の中はAT化が進んでおり、スポーツカーの世界でも2ペダルが当たり前となっている。それでも田村さんは「Zは6速マニュアルが当たり前」と言いたそうだった。

同じ日産のスポーツカーでも、GT-Rが2ペダルの6速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を採用するのに対して、Zは現行の6代目に続き、新型でも6速マニュアルミッションを踏襲することになった。

これは性能優先のGT-Rと、走る楽しさを優先するZで意図的に棲み分けを図っているのだろう。

モータースポーツのタイムアタックでは2ペダルのDCTの方が速い。一方でZ愛好者には、3ペダルの6速マニュアルで五感を駆使し、クルマを自在にコントロールする楽しみを求めている人々も少なくない。

それはマツダロードスター、トヨタ86・スバルBRZなど「人馬一体」を狙うスポーツカーが、少数ながらも6速マニュアルを残していることからもわかる。2020年3月に生産を終了したスバルWRX-STIも6速マニュアルだった。

オートマチック限定の運転免許証で2ペダルのGT-Rは運転できても、3ペダルのZは運転できないという不都合さはあるが、それは仕方ないことだ。

ライバルとなるのは?

新型Zは排気量を公表していないが、現行6代目は3.7リッターであることから考えると、ライバルには3リッター直列6気筒エンジンを積むトヨタスープラのほか、車格は異なるものの、3.5リッターV6エンジンに3基のモーターを組み合わせたホンダNSXが存在する。

スープラはZと同じくFR(フロントエンジン・リアドライブ=後輪駆動)、NSXはハイブリッド4WD(4輪駆動)とパワートレーンが異なるが、スープラとNSXに3ペダルは存在しない。この点がZとは大きく異なる。

スープラは8速AT、NSXは9速のDCTだ。DCTは近年、多段化が進んでおり、GT-Rの6速に対してNSXは9速に進化している。

3ペダルのマニュアルミッションはポルシェ911に7速が存在するが、世界的には6速が標準だ。

日産が日本国内で5速マニュアルを搭載する乗用車はマーチNISMOやノートNISMOに存在するが、6速マニュアルを採用するスポーツモデルは、もはやZしかない。新型Zには、もちろん2ペダルのイージードライブ仕様も存在する。恐らく現行6代目と同様、7速ATとなるだろう。オートマ限定免許なら、こちらを選べばよい。

いずれにしても、日産が新型Zで6速マニュアルを存続させるのは、ファンにとって朗報だ。それは日産が「五感を大切にするスポーツカー」として、新型Zを開発したことを意味しているからだ。

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