採用部門が先陣!? 脱ハンコ、ペーパーレス化は「諸事情やしがらみ」が少ない外注向けから

J-CAST会社ウォッチ / 2021年1月7日 7時0分

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「脱ハンコ」は進むのか!?

脱ハンコ、脱領収書、ペーパーレス化......。いまやニュースやインターネットでも、デジタル化のニュースを見ない日はありません。

「脱ハンコ」が中央省庁で積極的に見直しが図られていることや、2020年10月からはキャッシュレス決済の明細が証拠として活用できるなど、脱ハンコ、ペーパーレス化の流れは止まりそうにありません。

とはいえ、ハンコを押すにもさまざまな事情があります。「脱ハンコ」はそう簡単ではないのです。

「ウチの総務は動きが鈍くて...」にイラッ!

「ハンコのために月に何度か出勤しています」――。ある程度の規模がある会社の何人かから、このセリフを聞きました。一見、そんなムダななこといつまで?! と思ってしまいがちですが、大手の取引先の慣例に合わせる必要があるなどの諸事情がありますし、一方的に慣例を変えるわけにはいかないのが実情です。

では、大手取引先の対応が難しいのであれば、中小の取引先でできるところから、デジタル化していこう! それでも、そんな簡単ではないという声も、管理部門の現場から聞こえてきます。

「A社含む何社かはどうしても先方指定のこの様式、この出し方じゃないとダメなんです。だから、その他をデジタル化すると手続きが二重になってしまうの、そうすると業務が回らくなりそうで......」

なるほど。会社によっては中途半端に導入するとフローが多重化することになり、現場にしわ寄せがくるということもあるようです。言われてみればわかりますが、他部門からするとその実態が見えないため、「ウチの総務は動きが鈍くてさぁ」などと言われた時には、内心イラっとすること必至です。

「諸事情があるのよ!」と言いたくなるでしょう。
では、「取引先の書類ではなく、社内ルールを見直そう!」

ところが、これも会社によってはなかなか大変なようです。社長から直々に指令が出ていれば、その「印籠」を片手にデジタル化を進めるという手もあるかもしれませんが、社内であっても部門をまたぐ業務については、「導入するとうちの部の負担が増える」とか、「〇〇さんと〇〇さんの調整が大変で...」 などの事情があれば、調整が大変になることもあります。

なかには、デジタル化することで仕事が減る?! という社員もいるかもしれませんし、そうした人が隠れた抵抗勢力になるかもしれません。

つまり、取引先がダメなら社内からという、そんな簡単な話でもないのです。

コロナ禍で非対面が進んだのは諸事情がない、あの部門

テレワーク化で一時的に活動の停滞があったものの、テレワークに比較的適応していたのが、採用部門。特に、学生への説明会や面接です。選考終盤は「対面で会いましょう」としながらも、選考当初はWEB面接でいいではないか!ということ多くの会社が取り入れているようです。

採用部門では、これから会う人との関係なので、「しがらみや諸事情がない」ということもあるようです。部門内での連携を比較的「密」にして、企画から実行までを推進しており、毎年採用トレンドが変わる中を渡り合ったベテラン採用担当者からすれば、新しい気づきも多かったのではないでしょうか。

大手取引先の慣例や自社の業務ルールの諸事情の調整に関わりなく推進できるのが、各事業部門で決裁できる「外注」関連のペーパーでしょう。

この外注管理なら事業部門の責任者(=収支責任を負う人)の決裁で、諸事情が少なく、新しいフローを導入し、発信してくことができそうです。たとえば、採用支援大手のエン・ジャパンでは、フリーランスマネジメントシステムとして発注から請求対応まで、源泉徴収まで対応した「pasture」※を提供しています。個別に見積、発注、納品、請求、進行管理、源泉対応などなど、これまで面倒だとされた契約から納品請求管理までを一元的に管理できるプラットフォームです。

参考リンク:エン・ジャパン「pasture」(フリーランスマネジメントプラットフォーム)

また、フリーランスの方にとっては日常業務に忙殺され、契約書、請求書の出し忘れ、書類業務が苦手だ...... という方も少なくありません。この場合は、デジタル化によって、ペーパーレス化、フローの一元化、管理コストの低下など、ペーパーレス化を飛び越して、大幅に業務軽減ができることもあり得るわけですね。

また、最近テレビCMで有名なサイボウズが提供する「kintone」なども、ノンプログラミングで顧客管理や外注管理、請求管理などさまざまな業務改善ができるツールとして有名です。あくまでも、これらは一例にすぎませんが、今後、さまざまツールを「諸事情の少ない、進めやすい」ところから進めていくのが、ニューノーマル時代の人材に求められるのかもしれません。

そうなると、やはり進めやすいのは、事業部門で決裁できる外注向けの契約管理や帳票のデジタル化が良いように思われます。

これから、政府のデジタル庁構想が本格的に始動し、「脱ハンコ」や「ペーパーレス化」が進むことは間違いなさそうです。今のうちに、諸事情に巻き込まれずに準備が進められる「脱ハンコ」「ペーパーレス化」策を考えておくに越したことはなさそうです。(高井信洋)

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