感染拡大で乗客急減、「ユーロスター」経営危機…救済巡り英仏がさや当て

読売新聞 / 2021年2月23日 20時6分

パリ北駅に停車中のユーロスターの車両(2020年1月)

 【ロンドン=池田晋一】英仏間を海底トンネルで結ぶ高速鉄道「ユーロスター」が経営危機に直面している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動制限で乗客が急減。公的支援がなければ破綻する可能性が高まっているが、「救済義務」を巡り英仏両政府がさや当てする事態となっている。

 ユーロスターは1994年に開業し、ロンドン―パリ、ロンドン―ブリュッセルを結ぶ。新型コロナの影響で運転本数は昨年3月比で95%減り、現在は両区間で1日に計4本を運転するのみだ。

 「今夏にも現金が底をつく」(英メディア)状況で、運営会社は英仏両政府による資金支援を期待している。しかし、英国のグラント・シャップス運輸相は今月、英議会で「一義的には我々が救済すべきではない」と消極的な姿勢を示した。

 英政府は15年に所有していたユーロスター株の40%を売却しており、55%を持つフランス国鉄を所管する仏政府が救済義務を負うとの立場だ。一方、英紙ガーディアンによると、仏政府は英政府との「共同救済」を望んでいる。

 移動制限が長期化する中、両政府とも債務保証などの公的支援に及び腰とみられるが、破綻回避に向けて協議は進めている。

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