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知識なくチャーシュー低温調理「ホントやめて」 食中毒の危険性...ラーメン店主が必死の注意喚起

J-CASTニュース / 2021年3月4日 20時13分

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山口裕史店主がツイッターで訴え

低温調理したチャーシューがレアっぽく見えるとして、ラーメン店で人気になっているが、著名店の店主がツイッターで注意を促している。

チャーシューが食中毒の原因になったケースが過去5年間で数件あり、正しい知識を持っていないと危険だというのだ。

「芯温が63℃になってから30分」を守るよう訴え

「知識の無い低温豚チャーシュー ホントやめて下さい」

名物の「鶏そば」で知られる東京・西早稲田のラーメン店「らぁ麺やまぐち」の山口裕史店主は2021年3月1日、「今一番言いたい事」として自身のツイッターでこう訴えた。ラーメンに乗ったレアっぽく赤身が残るチャーシューの画像をアップしており、身近なこととして危機感を覚えたらしい。

牛や豚のレバ刺しが社会問題になり、政府が2015年に豚レバーなどの生食も禁止する法改正に踏み切ったこともきっかけに、厚労省のサイトでは、中心部の温度が63℃で30分間以上加熱しなければいけないことを飲食店などに呼びかけている。

山口さんは、このことを知っているか注意喚起したうえで、次のように続けた。

「一回何かあったらラーメン業界のみならず豚肉の低温調理自体が禁止になるよ 意識高い系じゃなくて知識高い系にしましょうよ 悪いけど今後ヤバそうなのは全残しします 我々が動かないとダメ!」

このツイートは、ラーメン愛好者らの間で大きな話題になり、2万件以上もの「いいね」が寄せられている。

実際、「チャーシュー 低温調理」などでツイッター検索すると、ラーメン店などで提供された赤くてレアっぽいチャーシューの画像が次々に出てくる。もちろん、赤みがかっていても十分加熱されている可能性もあるが、「芯温63℃で30分」の基準が守られているのか不安になる人も多いようだ。

店では、デジタル芯温計を使い、温度などに余裕を持たせていると説明

豚の生食が原因と考えられる食中毒は、厚労省の統計によると、レバ刺しなどが飲食店で提供されていた時代は、年に1回ぐらい発生していた。サルモネラ属菌やカンピロバクターなどによるものだ。このほか、重症にもなるE型肝炎ウイルスや寄生虫への感染の恐れもあるとしている。

生食が禁止されてからは、ラーメンのチャーシューによる食中毒も度々報じられている。

厚労省の統計や新聞報道によると、2015年11月と19年2月にそれぞれ新潟県上越市内、茨城県つくば市内のラーメン店で食中毒が発生し、チャーシューからウェルシュ菌が検出された。最近では、20年6月に、大阪市内の人気ラーメン店で食中毒が発生し、その後、チャーシューから腸管毒素原性大腸菌O-159が検出されている。

ただ、いずれのラーメン店も、店のサイトなどを見ると、必ずしも低温調理したチャーシューとは言えないようだ。

厚労省の食品監視安全課では3月2日、火が通っていないチャーシューの見分け方について、取材にこう答えた。

「個別の調理状況で変わりますので、一概には言えませんが、加熱を十分すれば、肉の中心部の色が白っぽくなってきます。赤みがかっていないかどうか、肉の色の変わり具合が1つの判断基準にはなるでしょう」

らぁ麺やまぐち店主の山口さんは4日、J-CASTニュースの取材に対し、ツイート画像のようなチャーシューを提供してしまう理由として、「温度管理が適切では無いからと、低温調理の知識が少ないからだと思います」とした。

らぁ麺やまぐちの店では、業務用の真空調理機とデジタル芯温計を使用しており、さらに温度などに余裕を持たせる安全マージンを設けてラーメンを提供しているという。また、ラーメンを調理する寸胴鍋で使われるバイメタル式温度計についても、狂いやすいのも確かだとして、適切に温度管理するために、定期的に計器の校正が必要だと指摘した。

低温調理したチャーシューは、10年以上前から出始めており、増えてきたのはここ5、6年ほどではないかと言っている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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