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中国の軍事演習 台湾侵攻想定した危険な威嚇

読売新聞 / 2022年8月7日 5時0分

 中国軍が台湾周辺で異例の大規模演習を続けている。台湾侵攻を想定した訓練であることは明白だ。日本を含む地域全体を危険にさらす威嚇は、断じて容認できない。

 4日から始まった演習では、台湾全体を取り囲むように対象区域が設定され、中国本土から弾道ミサイルが発射された。一部のミサイルは台北上空を通過した。

 演習区域には、台湾が主張する「領海」「領空」も含まれ、主要な港や航路を塞ぐ形となっている。台湾の旅客機や船舶は 迂回 うかいを強いられたという。航行の自由を脅かす演習は言語道断だ。

 中国による台湾周辺へのミサイル発射は、1995〜96年の「台湾海峡危機」以来だ。演習に参加する部隊の規模は今回、格段に増強された。台湾の東側に演習区域が設けられたのも初めてだ。

 中国は、ペロシ米下院議長の訪台に対する「対抗措置」だと説明しているが、結果的に台湾を海上封鎖する能力と侵攻シナリオを見せつけたのではないか。

 先の台湾海峡危機では米国が空母を派遣して台湾防衛の意思を示し、対抗手段がなかった中国はミサイル発射を中止した。現在は空母を保有し、米空母を狙える対艦弾道ミサイルも配備している。

 今回の演習は、この間の中国の軍事力強化を誇示し、米国の台湾への軍事介入を阻止する意図を示す狙いもあるのだろう。

 演習区域には日本の排他的経済水域(EEZ)も含まれ、中国のミサイルが初めてEEZ内に撃ち込まれた。

 沖縄県の与那国島は台湾の目と鼻の先にあり、演習区域にも近い。台湾有事が日本の安全保障にも直接、重大な影響を及ぼすことが、改めて明確になった。

 米国と日本は連携を強化し、地域の安定を維持するための防衛態勢を整備しなければならない。

 4日にカンボジアで予定されていた日中外相会談は、中国が直前になって拒否し、開催が見送られた。日本を含む先進7か国(G7)が外相声明で、中国の台湾への軍事圧力強化に懸念を示したことを理由としている。

 中国外務省報道官は、日本が台湾問題で「米国にむやみに追随してはならない」と述べた。日本は演習によって実際に脅威にさらされている。G7声明に加わったのは当然だ。中国の主張は見当違いも甚だしい。

 過剰な反応は、G7の結束による対中抑止効果の大きさを示していると言える。

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