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「深夜でもチャットで指示」疑惑には「勝手知ったる仲で甘え」「私のスタイル」…兵庫県知事、最後までパワハラ認めず

読売新聞 / 2024年8月31日 6時45分

兵庫県議会が開いた百条委員会に出頭した斎藤元彦知事(神戸市中央区で)=代表撮影

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、県議会の百条委員会が30日、斎藤知事への証人尋問を行った。百条委では職員の1人が知事から受けた行為について「パワハラだと思う」との認識を示したが、斎藤知事が認めることはなかった。

 この日の証人尋問ではまず、告発者の前県西播磨県民局長の男性職員(7月に死亡)が指摘した、ドローン事業を担当する県新産業課員へのパワハラ疑惑について、当事者の職員が非公開で証言した。

 百条委の出席者によると、この職員は昨年1月、斎藤知事から厳しく 叱責 しっせきされたなどとし、「総合して考えると、パワハラと評価できる事案だと思う」と語ったという。これに対し、斎藤知事は「記憶にない」などと述べるにとどまった。

 告発者の男性職員が文書で指摘した、「出張先で公用車を降り、20メートル歩かされただけで職員をどなり散らした」との疑惑については、野北浩三・東播磨県民局長が公開で証言した。

 野北氏によると、県立考古博物館(播磨町)で昨年11月、会合に出席する斎藤知事を出迎えた際、公用車が車止めから先に進めず、「なぜどけておかないのか」と叱責されたという。

 車止めから先は、博物館の運用ルールで車両の進入が禁止されていた。野北氏は「非常に強い叱責で想定外だった。(知事の指摘は)社会通念上、必要な範囲とは思わない」と話した。

 これに対し、斎藤知事は「当時は車の進入禁止エリアだと認識していなかった」と強調。「当時の判断としては適切だったと思っているが、反省し、本人にも直接おわびしたい」と述べた。

 「気に入らないことがあると、机をたたいて激怒する」との疑惑については、就任直後に1度、記憶にあるとし、「(パワハラかどうかは)百条委が認定することだ」と語った。

 「深夜や休日を問わずに幹部にチャットで指示する」との疑惑には、「勝手知ったる仲で、甘えがあったかもしれない」と述べた。一方で、「仕事は厳しくするというのが私のスタイル」と発言し、一連の行為がパワハラに該当するかの評価は避けた。

 斎藤知事は終了後、記者団に「反省するべき所は反省し、県政を前に進めていきたい」と述べ、改めて続投する考えを示した。

 百条委は9月5、6日、県の公益通報への対応についての証人尋問を実施。斎藤知事は6日に出席する。

 日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は30日、斎藤知事に辞職を求めるかどうかについて、1~2週間程度で判断するとの考えを明らかにした。維新は2021年の県知事選で斎藤知事を推薦した。

 一方、県議会の立憲民主党県議らでつくる会派「ひょうご県民連合」は30日、知事に対する不信任決議案を9月議会で提出する方針を決めた。

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