台風１０号は紀伊半島へ時速１５キロで接近、死者６人・行方不明１人…東海地方など大雨は続く見通し

　台風１０号は３１日午前、四国を横断し、紀伊半島に接近した。台風に近い西日本のほか、離れた東日本にも暖かく湿った空気が流れ込み、大雨が続いた。読売新聞のまとめでは、３１日午前９時現在、けが人は九州を中心に計１２７人に上った。

　気象庁によると、台風は３１日午前９時、和歌山県田辺市の南南西約５０キロを時速１５キロで東南東へ進んでいる。中心気圧は９９６ヘクト・パスカル、最大風速は１８メートル。

　３１日朝までの４８時間降水量は、九州や四国、東海、関東の多い所で４００ミリを超えた。９月１日午前６時までに予想される２４時間降水量は東海３００ミリ、近畿２００ミリ、関東甲信１５０ミリとなっている。

　台風は９月２日朝までには熱帯低気圧に変わる見込みだが、大雨はなお続く見通し。２日午前６時までの２４時間降水量は東海で４００ミリと予想されている。気象庁は、河川の氾濫や土砂災害などへの厳重な警戒を呼びかけている。

　ＪＲ東海によると、東海道新幹線は３１日午前、東京―名古屋間で始発から運転を見合わせたが、東京―三島間は同日午後０時半頃から運転を再開した。三島―名古屋間は終日運休する。名古屋―新大阪間は上下線とも１時間に２本程度に減らして運転している。

　読売新聞のまとめでは、３１日午前９時現在、この台風による死者は愛知、徳島、福岡、佐賀県の計６人で、鹿児島県で１人が行方不明となっている。