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小学校のスキージャンプ台が老朽化、児童らが募金活動で修繕費集める…卒業生オリンピアンも協力

読売新聞 / 2024年9月29日 14時51分

白馬北小にあるスキージャンプ台。右側が老朽化している低学年用の台(長野県白馬村北城で)

上村愛子さんら輩出

 全国的にも珍しい校内にスキージャンプ台がある長野県の白馬北小学校で、老朽化で使用を中止している低学年用の台を復活させようと、児童が修繕費を集めている。目標金額は100万円で、募金活動などを行い、同小出身のオリンピアンも訪れて活動を支援した。(金沢ひなた)

 フリースタイルスキー・モーグル元日本代表の上村愛子さん(44)ら多くのスキー選手を輩出する同小は、高さ約20メートルの高学年用の大きなジャンプ台と低学年用の一回り小さな台を校内に設置している。1968年に保護者が田んぼの稲を干す木製の棒を持ち寄って手作りしたのが始まりとされ、77年には鉄骨の台が完成した。2010年には大規模な改修が行われ、その後も保護者らの手で丁寧に管理されてきた。

 児童は毎年1月に生活科や総合的な学習の時間にスキージャンプの体験授業をしている。だが、老朽化のため、22年に低学年用の台の使用を中止。現在4年生の児童が滑ったのを最後に、その後入学した児童は雪を盛った簡易な手作りの台で滑ってきた。

 4年生の児童らは「下の学年の子たちにもジャンプ台が学校にある楽しさを知ってほしい」と先月から、台を修繕するための資金を集めることにした。これまでは農家の出荷作業を手伝ったり、授業参観で募金をしたりしてお金を集めてきた。

 14日には、村内で開催したマルシェで募金を実施した。手作りの箱を持って訪れた村民や観光客に「ご協力お願いします」などと大きな声で呼びかけたほか、フリーマーケットも開催し、児童が持ち寄った不用なものや手作りアクセサリーなどを販売した。

 同小出身のOB・OGも続々と訪れて活動に協力した。北京五輪スキー・ノルディック複合団体銅メダリストの渡部善斗選手(32)は村内での練習後に訪れ、「白馬っ子たちには欠かせない場所。楽しかった思い出があるので、引き続き使ってほしい」と話していた。

 同小に長男と長女が通うフリースタイル・スキークロス女子元日本代表の福島のり子さん(44)も「ジャンプ台は村のスキー文化継承に大きな意味を持つ。これからもつなげてほしい」と語った。

 目標金額に達したら来年4月以降にジャンプ台の修理を開始する。参加した4年2組の児童(10)は「ジャンプ台は白馬北小の誇りで、多くの人の思いが詰まっている。1~3年にも飛んでほしい」と力を込めた。

 同小の児童は10月6日にも同村北城の「スノーピークランドステーション白馬店」で行われるイベントで募金などを実施する予定。

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