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能登大雨で仮設住宅8か所浸水、市立病院で下水道が使用不能…白米千枚田が一部崩落「本当にひどい」

読売新聞 / 2024年9月22日 7時10分

氾濫した川沿いを歩いて救助に向かう救助隊員ら(21日午後2時30分、輪島市町野町付近で)=武山克彦撮影

 能登半島地震で大きな被害を受けた石川県の奥能登地域が、今度は記録的な豪雨に襲われた。復旧作業中の道路が冠水し、仮設住宅も8か所が浸水。珠洲市では土砂崩れで家屋の下敷きになった70歳代の男性が亡くなった。輪島、珠洲、能登の3市町で3人の行方がわからず、住民らに不安が広がっている。

 金沢地方気象台によると、雨が降り始めた20日午後6時から21日午後4時までの降水量は、輪島市が351・0ミリ、珠洲市が257・0ミリなど。両市の24時間降水量は観測史上最大となった。能登地域の7市町では避難所が開設され、午後4時時点で94か所に1358人が身を寄せた。

 大雨の影響で能越自動車道の穴水IC(インターチェンジ)―のと里山空港IC間は21日午前11時40分から通行止めとなり、県管理道路も国道249号を含む18路線37か所が通行できなくなった。北陸電力送配電によると、輪島、珠洲、能登の3市町を中心に6000戸以上が停電した。

 浸水被害は奥能登全域で確認され、輪島と珠洲両市では仮設団地8か所が床上まで浸水。医療施設などの被害も深刻で、市立輪島病院では下水道が使用不能になった。

 輪島市の国名勝「 白米 しろよね千枚田」は一部の棚田が崩落した。白米千枚田愛耕会の白尾友一代表(60)は、茶色い土がむき出しになり、濁った水が用水からあふれている田を見た。地震による亀裂など修理して一部に稲を植え、今月上旬に収穫したばかりだっただけに、「本当にひどい。心が折れそうだ」と肩を落とした。

 輪島市町野町では「車が川に巻き込まれた」という119番を受けた救助隊員らが午後2時半頃、ゴムボートで男性を救助した。川は茶色く濁り、道路との境目がわからなくなるほど増水しており、男性は車の外に出て近くの木や電柱などにつかまっていたという。

 避難所となった輪島市の河原田公民館には午後4時頃までに、最大80人ほどが身を寄せた。午前7時半頃に公民館の鍵を開けに向かったという古谷裕館長(66)は「朝から空が暗く、普通の状態でなかった。雨粒が大きく、バケツをひっくり返したようだった」と当時を振り返った。

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