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リニア中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」、今だけ見られる巨大な地下空間をドローンで撮る[空中ルポ]

読売新聞 / 2024年9月24日 10時25分

 巨大な船のドックのようだ。相模原市緑区の橋本駅南側に広がる約12ヘクタールの工事現場で、リニア中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」の建設が進められている。

 延長約680メートル、最大幅約50メートル、深さ約30メートルの地下3層構造。県立高校の跡地で工事が始まったのは2019年11月。8階建てビルがすっぽりと収まるほどの深さまで一気に掘削した後、底部から駅を造り上げていく「順巻き工法」で建設が進む。

 掘削で出た土の一部は敷地内に仮置きされており、最終的にその土で埋め戻され、駅は地下に隠れる。周辺は広域交流拠点として整備され、新たなまちに生まれ変わる。

 現在は、掘削した地下空間で駅の骨格となる部分の工事が進む。長い階段で最下部まで下りると、鉄筋や鉄骨が無数に組まれていた。その様子をドローンで俯瞰すると、今後造られるホームや走行路など、駅としての姿が見えてくる。西側の端には幅約18メートル、高さ約16メートルの巨大なトンネル空間が広がっていた。ここを起点に「シールドマシン」と呼ばれる掘削機で山梨方面へ掘り進めていく。

 工事の進捗に関心を寄せる住民も多く、JR東海は昨年6月、高さ約10メートルの盛り土の上から建設現場を一望できる広場を整備した。広場は定期的に一般開放されており、多くの市民らが訪れる。昨年10月には地下空間を活用し、地元の高校の吹奏楽部などによるコンサートを開いた。

 同社中央新幹線建設部の吉川太郎担当課長は、「工事期間中は地域の皆様にご負担をおかけしている。工事現場を活用したイベントなどを通じてリニアに愛着を持ってもらい、地域と連携して新駅整備を進めていきたい」と話す。

 上空から東の方角を見ると、地平線のかなたに都心のビル群がかすかに見えた。品川駅まで約37キロの距離があるが、最高時速500キロのリニアならわずか10分。早くても34年以降とされる開業へ、夢が膨らむ。(写真と文・上甲鉄、大石健登)(写真は8月26日から9月6日に撮影)

納涼花火と共演[ドローン最前線]

 石川県加賀市の片山津温泉。午後9時、旅館の屋上から飛び立ったドローン300機が、一糸乱れぬコンピューター制御で、地元の伝説にちなむ竜の姿や「片山津」の文字を描いた。約10分間のショーを終えて帰還する様子は、映画のワンシーンのようだった。

 同温泉の「納涼花火まつり」で打ち上げ花火と共演したのは、「ドローンショー・ジャパン」(本社・金沢市)のドローン。今年は8月末までに全国で延べ76回のショーを行ったという。

 「年々、ショーの回数は増えています」と斎藤暖プロジェクトディレクター。操るドローンは最大1000機。エンターテインメントの世界でも、ドローンの存在感は高まっている。

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