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大雨で仮設住宅9か所が床上浸水、「また一からやり直し」…肩落とす能登半島地震の被災者

読売新聞 / 2024年9月22日 21時51分

大雨の影響で浸水した宅田町の仮設住宅(22日午前、石川県輪島市で)=大石健登撮影

 大雨被害は、元日の地震の被災者が暮らす応急仮設住宅にも及び、石川県輪島市と珠洲市の計9か所で床上浸水が確認された。生活再建に向けて一歩を踏み出したばかりの住民からは、嘆きの声が上がった。

 輪島市宅田町にある仮設団地の敷地は22日朝、茶色く濁った水が膝の高さまでたまっていた。21日、近くの河川が氾濫し、住宅は床上浸水。胸の高さまで水が来た住宅もあり、住民らは避難所に身を寄せたり車中泊をしたりして夜を明かしたという。

 この仮設住宅に暮らす橋本香代子さん(68)は夫と車中泊して夜を明かした。地震で自宅が全壊し、避難所生活を経て7月にようやく入居した。「生活が整ってきてこれからだったのに、また一からやり直しだ」と肩を落とす。

 住人の解体作業員、富島俊彦さん(65)は「余震ばかり不安に思っていた。雨の被害は想定していなかった」と話した。

 県建築住宅課によると、輪島、珠洲両市で床上浸水した9か所のうち6か所は、洪水浸水想定区域や土砂災害警戒区域にあった。

 奥能登地域は山間部が多く、仮設住宅の適地は少ない。県や地元の市町は災害リスクのある土地でも被災者の生活再建を優先して整備してきた。

 都市防災に詳しい専修大の佐藤慶一教授は「リスクのある土地に建設せざるを得ないことはある。その場合、住民への周知や防災訓練の徹底が欠かせない。備えが十分だったか検証が必要だ」と話している。

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