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スリランカ大統領選挙、野党・人民解放戦線のディサナヤケ党首が勝利…初の再集計で三つどもえ制す

読売新聞 / 2024年9月23日 0時35分

21日、スリランカの最大都市コロンボで投票を済ませた統一人民戦線党首のプレマダサ氏=AP

 【ニューデリー=浅野友美】スリランカで21日に行われた大統領選で、左派連合トップで野党・人民解放戦線のアヌラ・ディサナヤケ党首(55)が勝利した。同国選管当局が22日、発表した。1回目の集計で過半数を獲得した候補者がおらず、得票上位の野党候補2人で再集計が行われていた。現職ラニル・ウィクラマシンハ大統領(75)は1回目の集計で得票率が3位で、敗北した。

 ディサナヤケ氏は初当選が決まった22日夜、X(旧ツイッター)に「スリランカの歴史を塗り替える準備は整った。手を取り合い、この未来を共に切り開こう」と投稿した。

 物価高などに国民の反発が強まる中、貧困層の負担軽減を主張した野党候補に支持が集まった。ウィクラマシンハ氏は経済の安定化に向け、国際通貨基金(IMF)から財政支援を引き出して増税などで財政再建を進めたが、国民の不満を抑えきれなかった。

 選挙は事実上の三つどもえで、野党の主要候補はディサナヤケ氏と、最大野党統一人民戦線のサジット・プレマダサ党首(57)。1回目の集計で得票率は、ディサナヤケ氏が約42%、プレマダサ氏が約33%だった。ウィクラマシンハ氏は約17%で、脱落した。

 大統領選で、有権者は上位3位まで優先順位をつけて投票した。1回目で過半数を得た候補者がおらず、上位2人に絞り込み、「2位」以下でその候補に投じられた票も加えて当選者を決めた。再集計の結果、ディサナヤケ氏はプレマダサ氏に約120万票の差をつけた。大統領選が再集計にもつれ込んだのは初めて。

 大統領選は経済再建や国民生活の向上が争点となった。ディサナヤケ氏は、IMFの支援の条件となっている財政再建が国民の生活苦につながっているとして再交渉する方針を掲げるなどして支持を広げた。プレマダサ氏も税負担軽減を唱えたが、及ばなかった。

 国力を高める隣国インドとの関係を巡っては、ウィクラマシンハ氏が連携を重視してきたのに対し、ディサナヤケ氏は警戒感を持っている。政権交代で、対印関係が見直される可能性がある。大統領の任期は5年。

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