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巨人・坂本が代打で決勝タイムリー…前夜は好機に3度凡退「あそこまで悔しい思いはしたことない」

読売新聞 / 2024年9月24日 6時0分

7回無死1、3塁、代打・坂本が先制の適時打を放つ(23日)=大塚直樹撮影

 七回、快投を続ける高橋を巨人打線がようやく追い詰めた。吉川、岡本和の連打で無死一、三塁。千載一遇の好機に、阿部監督が動く。「一番いろんな修羅場をくぐってきた。そこを信じて」。大城卓への代打として、大一番でスタメンを外れた坂本を送り出した。

 これまで甲子園では今季3勝8敗1分け。連敗すればゲーム差なしとなる緊張感は、阪神ファンが作る雰囲気でいっそう高まっていく。しかし、坂本は「あんまり感じなかった」。それほど集中していた。

 持てる引き出しを総動員した。バットを短めに持ち、追い込まれると、左脚を上げるのをやめてノーステップに切り替えた。「何か起きてくれ、と。最後は気持ち」。外角直球にまさしく食らいつくと、打球は右前で弾んで待望の得点が生まれた。

 沸き返るベンチとは対照的に、塁上の坂本の顔は険しいままだった。0―1で負けた前夜、二回無死一、二塁で中飛、四回一死一、三塁で二飛、六回一死満塁でも二飛。好機で3度、あっけなくフライを打ち上げて凡退し、途中交代した。「野球人生の中でも、あそこまで悔しい思いはしたことない。たぶん一生忘れられない」。簡単に笑顔になれない苦悩があった。

 若手の頃、坂本は当時主力だった阿部監督の自主トレーニングに参加し、その背中を追いかけた。いわば兄貴分だ。「監督の期待に応えたい」との思いは人一倍強い。だが、今季はスランプから抜けられず、「気持ちと結果が釣り合わない」ともがき続けた。

 試合後、阿部監督は「信じて良かった」と語り、坂本は「とりあえず、今日は応えられた」とかみ締めた。天王山の一戦。2人の決断と意地で試練を乗り越えた。(財津翔)

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