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地域の人も歩きに来た人も、皆が元気になる「一本の道」

読売新聞 / 2024年9月25日 5時0分

名取トレイルセンターでハイカーに情報提供する板橋さん(右)

認定NPO法人みちのくトレイルクラブ事務局次長 板橋真美さん 51

 2019年4月から宮城県名取市 閖上 ゆりあげ地区に位置する「みちのく潮風トレイル 名取トレイルセンター」という施設で、ハイカーへの情報提供やハイカーと地域住民との交流促進に取り組んでいます。

 私とみちのく潮風トレイルとの出会いは、13年10月。縁あって環境省東北地方環境事務所で仕事を始めたことがきっかけです。当時は東日本大震災の復興に資するため、「グリーン復興プロジェクト」をはじめ、様々な復興事業に取り組んでいる最中でした。

 宮城で生まれ育ち、震災も経験した私に、当時の上司が言った「みちのく潮風トレイルは、地域の人も歩きに来た人も、皆が元気になる道」という言葉が、心の中に一筋の光となって差し込みました。

 その後、みちのく潮風トレイルの広報担当として、各地で道が区間開通し、一本の道につながるまでをずっと見つめてきました。

 現在、みちのく潮風トレイルが国内外から注目されているのも、当時から路線設定ワークショップや整備イベントへの参加など、地域にお住まいの方々のご協力があってこそと、本当に感謝しています。

 現在のNPO法人に転職して以降、センターに来館するハイカーにトレイルの魅力や楽しさをお伝えしています。昨年からは欧米豪を中心に海外からのハイカーが増えましたが、国籍を問わず、多くの人が「この道の一番の魅力は、地域の人との交流を通して得られた体験」と言います。

 地域の皆さんからの温かい声がけや、思いもかけず親切にしてもらったことに感動し、「自分も恩返しとして、このトレイルのために何か役に立ちたい」と話すハイカーがたくさんいます。

 長い距離を歩く中で、それぞれのハイカーが自分だけの物語を紡ぎ、その中に登場する大切な人や風景に再び会いに行く。そして地域の方々と笑顔を交わす。

 私が11年前に夢見た光景が今、目の前にあることを幸せに感じています。

夢見た「元気になる道」 

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