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イスラエル、ヒズボラと全面的な紛争に発展の恐れ…軍事施設空爆で558人死亡・1835人負傷

読売新聞 / 2024年9月24日 22時8分

23日、ヒズボラとイスラエル軍の応酬で、レバノン南部から立ち上る煙=ロイター

 【エルサレム=笹子美奈子、ワシントン=田島大志】イスラエル軍は24日、レバノンを拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラの軍事施設への空爆を行い、戦闘機数百機で約1600か所を攻撃したと発表した。レバノン保健省によると、558人が死亡、1835人が負傷した。紛争拡大への懸念が高まっている。

 英BBCによると、死者数は2006年のイスラエルによるレバノン侵攻後では最多となる。空爆対象はレバノン南部が中心だが、中東の衛星テレビ局アル・ジャジーラによると、首都ベイルート近郊やイスラエル国境から約130キロ・メートル北のベカー高原でも攻撃が確認されている。アル・ジャジーラの映像によると、集落で立て続けに爆発が起き、濃い煙があちこちに立ち上った。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は23日のビデオ演説で、「ヒズボラはロケット弾やミサイルを市民の居間や車庫に保管し、人間の盾として利用している」と述べ、ヒズボラ施設以外への攻撃を示唆した。ヘルツィ・ハレビ軍参謀総長は23日、「空爆して次の局面に向け準備している」と述べた。軍報道官は記者会見で、地上侵攻の可能性を排除しなかった。

 ヒズボラも攻勢を強めている。24日にはイスラエル北部の空軍基地3か所、レバノン国境の南約60キロ・メートルの弾薬庫を新型のロケット弾で攻撃したと発表した。攻撃対象が徐々に南に拡大している。イスラエル軍によると、北部の主要都市ハイファなどで多くの市民がシェルターに避難した。

 ヒズボラの後ろ盾であるイランのアッバス・アラグチ外相は23日、X(旧ツイッター)への投稿で「イランは無関心でいるつもりはない」と述べた。

 各国は戦闘拡大を懸念している。米国のカリーヌ・ジャンピエール大統領報道官は23日、記者団に「エスカレートのリスクが現実味を帯びてきた」と述べた。先進7か国(G7)は23日にニューヨークで開いた外相会合後に発表した議長声明で「中東全体をより広範な地域紛争に引きずり込むリスクがある」と強調した。

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