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青函連絡船5隻が沈没、1430人が犠牲となった洞爺丸事故70年で企画展…JR函館駅

読売新聞 / 2024年9月25日 15時45分

記念館摩周丸で展示されている青函連絡船「洞爺丸」の100分の1模型

 1954年に青函連絡船5隻が函館湾で転覆・沈没し、乗客乗員1430人が犠牲になった洞爺丸台風の海難事故を伝える企画展「台風との たたかい・洞爺丸はじめ5青函連絡船遭難記録」が、発生70年となる26日を前に、函館市青函連絡船記念館摩周丸(若松町)と、JR函館駅構内のいるか文庫サイドギャラリーで始まった。

 NPO法人「語りつぐ青函連絡船の会」の主催。大惨事をもたらした台風15号の特徴や、洞爺丸をはじめ沈没した5船の動きなどをパネル19枚で紹介する。記念館摩周丸では、生存者や気象庁関係者などが当時を語るドキュメンタリービデオも上映している。

 パネルは、沈没した青函連絡船5隻の遭難の原因究明を行った海難審判の採決をもとにまとめられ、想定外の動きをした台風15号の猛威に対する、各連絡船の船長らの懸命な姿が浮き彫りになる内容になっている。

 青函連絡船摩周丸をふ頭に係留し、展示しているのは、洞爺丸台風の悲劇を忘れないという意味もある。同会の高橋摂事務局長は「各連絡船の船長、機関長、1等航海士、1等機関士、通信長などの幹部は誰一人助からなかった。おそらく船が沈むとは誰も考えていなかった。それだけ想定外のことがいくつも重なった不運な事故だったということを知ってほしい」と話す。

JR社員ら慰霊碑清掃

 また、北斗市七重浜にある洞爺丸台風の海難者の慰霊碑では24日、JR北海道函館支社の社員や北海道鉄道OB会函館支部の会員ら17人が清掃活動を行った。

 国鉄分割民営化後のJR北は「事故の犠牲者をしのび、慰霊碑周辺の清掃をすることで社員の安全意識の向上につなげたい」という理由で、法要の前に社員が慰霊碑などを清掃する活動を行っている。社員らは慰霊碑の献花台や 燭台 しょくだいの汚れをブラシで丁寧に落とし、周辺のごみを拾っていった。

 慰霊碑は洞爺丸が沖合で転覆した七重浜に事故の翌年に建立。以来、函館市仏教会が毎年、9月26日に慰霊法要を執り行っている。

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