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臓器移植断念2023年に25施設、人員・病床不足が理由…厚労省が初の調査結果発表

読売新聞 / 2024年9月24日 21時7分

厚生労働省

 脳死者からの臓器を移植する施設が臓器の受け入れを断念している問題で、厚生労働省は24日、2023年に全国25施設で人員や病床の不足などを理由に断念したケースがあったとする初の実態調査結果を発表した。これまで判明していた東京大病院など4施設から大幅に増加し、国内の移植医療体制の 脆弱 ぜいじゃくさが浮き彫りとなった。

 調査は、日本臓器移植ネットワーク(JOT)が23年にあっせんした全ての臓器の記録を確認した。23年に脳死となった131人から提供された831臓器のうち、臓器を受け入れる施設がなく、最終的に移植が成立しなかった192臓器(心臓6、肺25、肝臓9、 膵臓 すいぞう45、腎臓8、小腸99)を分析した。移植が成立した639臓器については「データが膨大」として分析しなかった。

 192臓器のあっせんで、施設の辞退により、移植が見送られた患者はのべ3706人いた。このうち14%にあたる509人が「集中治療室が満床」「別の移植手術に対応するため」など院内態勢が整わないことが辞退の理由となった。

 院内態勢を理由に断った施設数は心臓5、肺8、肝臓5、膵臓12、腎臓4、小腸4だった。一つの施設が種類の異なる臓器の受け入れを断念したケースがあり、重複を除いた数は25施設となった。施設名は「移植を待つ患者が不安になる」(厚労省)として、公表しなかった。患者509人がその後、移植を受けられたかは不明とした。

 本紙は今年1月、東京大、京都大、東北大の3大学病院が23年、院内態勢を理由に、心臓、肺、肝臓の受け入れを断念していたことを報じた。日本心臓移植学会の調査で、国立循環器病研究センター(大阪府)でも23年に心臓の断念例があったことが判明していた。

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