中国がICBM発射し太平洋の公海に着弾…「訓練の一環」と主張、米国を威嚇か
読売新聞 / 2024年9月25日 12時52分
【北京=東慶一郎、台北=園田将嗣】中国国防省は25日、中国軍で戦略ミサイルを運用する「ロケット軍」が同日午前、訓練用の模擬弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)を太平洋の公海に向けて発射し、所定の海域に着弾させたと発表した。台湾海峡の「平和と安定」の維持を表明し、対中強硬姿勢を強める米国に対する威嚇が狙いとみられる。
ICBMの発射は年度計画に沿った訓練の一環で、「国際法と国際慣行に合致するもので、特定の国を対象にしたものではない」と主張している。
ロケット軍による弾道ミサイルの発射訓練は過去にも公表されているが、米本土にも到達するICBMの発射訓練は異例だ。
中国の国営新華社通信は25日、中国はミサイル発射について「関係国に事前に通知した」と報じた。「武器や装備の性能と部隊訓練のレベルを効果的にテストし、期待された目的を達成した」と成果を誇示した。
一方、台湾国防部(国防省)は25日、同日午前、中国軍の戦闘機や無人機など延べ23機が台湾周辺で活動し、そのうち22機が台湾海峡の事実上の中台境界線となってきた中間線を越えたと発表した。
国防部は、同時に中国軍が「ミサイル射撃訓練」を実施したことも把握していると説明した。ICBMの発射については直接言及していないが、台湾周辺での中国軍機の活動と関連している可能性がある。
台湾側は航空機や艦艇を派遣して監視・偵察任務にあたっているという。
中国軍は最近活動を活発化させている。8月以降、中国軍による日本の領空侵犯や領海侵入が相次ぐほか、今月18日には空母「遼寧」が沖縄県沖の接続水域を初めて航行した。海空軍によるロシアとの合同軍事演習も実施しており、日米同盟に対抗する動きが続いている。
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