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7年前の6人死亡アパート全焼、元住人の56歳に放火容疑で逮捕状…生活困窮者ら16人入居

読売新聞 / 2024年9月26日 16時0分

全焼した中村荘。焼け跡から6人の遺体が見つかった(2017年5月8日、北九州市小倉北区で)

 2017年5月に北九州市小倉北区のアパート「中村荘」が全焼し、6人が死亡した火災で、アパートに放火した疑いが強まったとして、福岡県警は元住人で別の放火事件などで服役している男(56)について現住建造物等放火容疑で逮捕状を取った。県警は7年以上に及んだ捜査で、現場付近の防犯カメラに映っていた不審人物の特徴などから男が関与したと判断した。

 男は井上浩二受刑者。捜査関係者によると、17年5月7日午後11時頃、同区清水2の木造2階建てアパートに火を付け、約300平方メートルを全焼させた疑いが持たれている。

 中村荘は50年以上前に建築され、1階7部屋、2階9部屋の全16部屋。当時は生活困窮者ら16人が入居していた。焼け跡からは男性6人(当時55~84歳)が遺体で見つかり、煙を吸うなどして5人が負傷した。

 布団などが置かれていたとの証言がある1階共用廊下付近が出火元と推定されたが、油性反応などはなく、消防による同年9月の火災調査報告書では出火原因は不明とされた。

 捜査関係者などによると、井上容疑者は福岡県出身で、当時は北九州市八幡東区に住んでいた。火災前年の16年、生活保護を受けるための一時的な住居として中村荘に入居していた。付近の防犯カメラの解析などで、井上容疑者とみられる人物が中村荘に近づいた後に出火した様子などが確認され、県警は井上容疑者が放火した疑いが強いと判断した。

 井上容疑者は火災から8日後の17年5月15日未明、同市八幡東区の県警八幡東署で庁舎の電気錠操作機器をガスバーナーのような物で焼損し、同署交番に止めていた原付きバイクに放火したなどとして、同年7~12月に建造物損壊や非現住建造物等放火などの容疑で複数回逮捕された。

 福岡地裁小倉支部は21年3月、建造物損壊罪などで懲役4年を言い渡したが、非現住建造物等放火罪は無罪とした。だが、福岡高裁は22年3月、同放火罪の成立も認め、「警察に対する恨みや不満から行った犯行」として懲役6年を言い渡した。井上容疑者はその後、服役していた。

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