ラブロフ外相「核保有国のロシアに勝利しようという考えは無意味で危険」…国連演説で米欧けん制

国連総会で演説するロシアのラブロフ外相（２８日、ニューヨークの国連本部で）＝ロイター

　ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は２８日、国連総会での一般討論演説で、「核保有国であるロシアと戦って勝利しようという考えは無意味で危険だ」と強調した。ロシアが侵略するウクライナを支援する米欧をけん制した。

　ロシアの核兵器については、プーチン露大統領が２５日、核兵器の使用要件を定めた「核抑止力の国家政策指針」の改定に言及した。「核保有国の支援を受けた非核保有国から通常兵器で侵略を受けた場合」に、ロシアの核兵器による反撃があり得るとした。

　ウクライナは、米欧から供与された長射程兵器による露国内への攻撃容認を求めている。ＡＰ通信によると、ラブロフ氏は演説後の記者会見で核兵器の使用要件の改定に触れ、米欧各国が長射程兵器による攻撃を認めないようけん制した。