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地震と豪雨で被災、輪島市町野地区で唯一の「もとやスーパー」2000人の協力得て復活

読売新聞 / 2024年11月30日 21時37分

元日の能登半島地震と9月の豪雨、2度の災害を乗り越え本格的に営業を再開させた「もとやスーパー」(30日、石川県輪島市町野地区で)=関口寛人撮影

3代目店長「感謝しかない、店の明かりをともし続けたい」

 能登半島地震で被害を受けても営業を続け、9月の記録的な大雨により休店していた石川県輪島市町野地区の「もとやスーパー」が30日、再開した。地震から12月1日で11か月。地区唯一のスーパーで、ボランティア延べ約2000人の協力を受けて復活した。

 30日午後に店が開くと、待ちわびた住民たちは買い物かごを手に、精肉や刺し身、弁当などを買い求めた。近くの女性(75)は「この店がないと、買い物には車で1時間かかる」と笑顔で話した。

 店は1963年に本谷一知店長(46)の祖父が創業し、3代で続けてきた。元日の地震では天井が落ち、商品棚が倒れるなどしたが「町野の人のために出来ることをやろう」と休まず営業してきた。しかし、大雨では泥水が1・8メートルの高さまで流れ込み、商品棚も店の奥に流された。

 重なる災害に「この場所では営業できない」と弱気になったが、ボランティアらの手伝いもあり店は片付いた。廃業した店から棚を譲り受け、商品も被災前と同じ1500点をそろえた。

 本谷さんは「ここまで復旧できると思っていなかったので感謝しかない。店の明かりをともし続けたい」と話している。

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