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ソウル国会前に20万人、「弾劾」に大歓声…外国人客半減で明洞のカフェ経営者「早く正常化を」

読売新聞 / 2024年12月14日 21時53分

14日、ソウルの国会前で、尹大統領の弾劾訴追案の可決を喜ぶ人々=AP

 【ソウル=小池和樹】韓国の尹錫悦ユンソンニョル大統領の弾劾だんがい訴追案が可決された14日、ソウルの国会前には約20万人が集まった。混乱が続くなか、ソウルの繁華街では外国人観光客が減少。日本で韓国との交流に取り組む人たちからは、先行きを心配する声が聞かれた。

 午後5時過ぎ。弾劾訴追案が可決されると、ソウル・汝矣島ヨイドの国会近くに詰めかけた市民らは大歓声を上げ、「退陣しろ」とシュプレヒコールを繰り返した。雑踏事故を警戒し、周辺には多数の警察官が配置された。

 混乱は観光にも影響を及ぼしている。ソウル中心部の繁華街・明洞ミョンドン。カフェを経営する男性(64)は、「一刻も早く収束させてほしい」と憤る。戒厳令宣布以降、来店する外国人客は半減し、売り上げは1~2割減少した。焼き肉店を営むムン・ビョンヨルさん(69)も「客足に影響が出る。早く正常化してほしい」と望んだ。

 日韓の交流にも少しずつ影響が出始めた。2009年に韓国南部・慶尚南道キョンサンナムドと友好交流協定を結んだ岡山県では、締結15周年を記念して今月8~9日に慶尚南道の訪問団が来日する予定だったが、5日に中止の連絡があった。来月中旬には、伊原木隆太県知事が現地で道知事と会談する計画もあり、県の担当者は「トップ同士の対話は重要な交流。訪問できるよう準備を進めたい」と語った。

 「今後が見通せず、不安はある」。公益財団法人「日韓文化交流基金」(東京)の岩本高明広報部長(53)は弾劾案の可決後、そう口にした。来年3月には大学生約90人を派遣する予定で、「状況が悪化しないよう願いながら、情報収集に努めたい」と話した。

 NPO法人「LSHアジア奨学会」(同)は、JR新大久保駅で01年、ホームから転落した日本人男性を救おうとして亡くなった韓国人留学生の李秀賢イスヒョンさん(当時26歳)の思いをくんで日韓交流を進めている。国内の日本語学校で学ぶ、韓国などアジアからの留学生に奨学金を出しており、新井時賛ときよし副会長(75)は「大統領が誰になろうと、民間交流に大きな影響が出ないよう、日韓の架け橋となる人材を育てたい」と語った。

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