シドニーのクラスター、新規感染者が減少 航空便はキャンセル

　豪ニューサウスウェールズ州シドニーの北部海岸地域で先週発生した新型コロナウイルスのクラスター（集団感染）では、感染者数がさらに増加した。写真は１８日、シドニー郊外の検査施設で撮影（２０２０年　ロイター／Loren Elliott）

［シドニー　２１日　ロイター］ - シドニーの北部海岸地域で先週、新型コロナウイルスのクラスター（集団感染）発生したニューサウスウェールズ（ＮＳＷ）州は２１日、過去２４時間の新規感染者が１５人と、過去３日間で最低となったと発表した。

前日発表の新規感染者は３６人。シドニー北部海岸地域のクラスターは、感染者数が合計８３人となった。

同州のベレジクリアン首相は記者団に、喜ばしい報告だが、感染拡大に歯止めがかかったかを判断するのは時期尚早だと発言。同地域は１９日から５日間のロックダウン（都市封鎖）に入っている。

同首相は、今後の制限措置については２３日までに説明するとしている。

シドニーの北部海岸地域では先週、新型コロナウイルスのクラスターが発生。シドニー発の国内線が２１日、キャンセルとなるなど、クリスマスを目前に控え影響が広がっている。

同地域では、感染者が訪問したカフェ、ジム、カジノ、スーパーマーケットなど８０カ所以上が特定され、当局は、これらの場所を訪れた人々に対して、検査を受け自主隔離するよう呼び掛けた。

カンタス航空は、シドニー・メルボルン便やその他の国内線を２１日からキャンセルすると発表。カンタスと傘下の格安航空会社ジェットスターは声明で「多くの便がキャンセルとなる。直接影響を受ける顧客には連絡する」としている。

すべての州と準州はシドニーとの境界を封鎖。住民に対して、検疫措置を避けたいのであれば、シドニーから早急に戻るよう促した。

ＮＳＷ州は、感染拡大を食い止めようと新たな検査施設を開設。一部の施設は２４時間体制で対応しているが、希望者が殺到し長い行列ができている検査所もある。

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