日経平均は急反落、中国恒大の信用問題を警戒し全面安商状
ロイター / 2021年9月21日 16時6分
[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は急反落した。中国の不動産開発大手、中国恒大集団の信用問題が警戒され、ほぼ全面安商状となった。日本株の割安感から押し目買いが流入して下げ渋る場面があったものの、リスクオフムードは払しょくされず、引けにかけて売り直された。
東証1部の売買代金は3兆円を超え、引き続き大商いとなっている。
20日の海外株式市場では、恒大集団のデフォルトリスクが意識され米国株式をはじめ総じて売りが先行する展開となり、MSCI世界株価指数は1.6%急落。1日の下落率としては約2カ月ぶりの大きさを記録した。
これを受けて日本株も朝方からほぼ全面安商状でスタート。日経平均は寄り付き直後から3万円を割り込み、前週末との比較で600円超の下落となった。
PER(株価収益率)は14倍と割高感がなく押し目買いニーズが強いほか、月末には中間配当の権利が確定するため、権利取りの動きも出ている。しかし、これらがリスクオフムードを払しょくするまでには至らず、引けにかけて売り直される格好となり、きょうの安値圏で大引けた。
市場では「恒大集団の問題が悪材料として大きいが、FOMCの直前である点を踏まえれば、今回の下げに関して最大の理由は、FOMCを前にポジション調整が活発化したためではないか」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希氏)との声も聞かれる。
TOPIXは1.70%安。東証1部の売買代金は、3兆3780億4700万円と週明けとしては高い水準となった。東証33業種では、空運業、陸運業、医薬品を除いた30業種が値下がりしている。
個別では、ソフトバンクグループが大幅安となったほか、日本郵船など先駆した海運株も軟調。東京エレクトロンなど半導体関連株もさえなかったものの、JR東日本など電鉄株に堅調な銘柄が目立った。
東証1部の騰落数は、値上がり218銘柄に対し、値下がりが1942銘柄、変わらずが27銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 29839.71 -660.34 30021.25 29832.52
─30051.00
TOPIX 2064.55 -35.62 2065.03 2052.31
─2073.87
東証出来高(万株) 131988 東証売買代金(億円) 33780.47
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