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NY市場サマリー(21日)円下落、ダウ10連騰 国債利回り低下

ロイター / 2023年7月22日 6時27分

[21日 ロイター] - <為替> 円が対ドルで下落した。日銀が27―28日に開く金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決める公算というロイターのニュースに反応した。

日銀はイールドカーブ・コントロール(YCC)の枠組みも維持し、10年金利の変動幅も上下0.5%で据え置かれる可能性が高いという。

OANDAのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は「YCCは現状維持、金利にも変更はないが、インフレ見通しを幾分上方修正する可能性があると予想されている」と指摘。同時に「日銀が政策転換を行う時間は限られてきており、市場を動かすような主要イベントとなる可能性もある」と述べた。

市場ではこれまで、27━28日の会合で日銀がYYCを微調整する可能性があるという観測もくすぶっていた。総務省によると、6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比プラス3.3%と、予想と一致したものの、日銀の目標である2%を上回った。

ドル/円は一時、7月10日以来の高値となる141.95円を付けた後、終盤は1.24%高の141.81円。週間では2.22%高と、昨年10月以来の高い伸びを記録する勢い。

報道によると、財務省の神田真人財務官は21日、為替市場で円安が進んでいることに関連して、緊張感を持って注視している、過度な変動は望ましくないという観点からあらゆる手段を排除せず検討していく、などと述べた。

米連邦準備理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)は来週開催する会合でともに0.25%ポイントの利上げを実施すると予想されている。

前出のOANDAのモヤ氏は、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後にインフレ指標が2つ発表されることもあり、「FRBは9月会合についてコミットする理由はない。パウエルFRB議長はオプショナリティー(選択の柔軟性)を維持する」公算が大きいという見方を示した。

主要通貨に対するドル指数は0.3%高の101.06。週間では1.14%高と、ここ2カ月で最大の上昇率を記録する勢い。

ユーロ/ドルは0.05%安の1.1123ドル。

ポンド/ドルは0.07%安の1.2859ドル。6日続落し、昨年9月以来最長となった。週間では1.75%下落し、2月上旬以来の大幅な下げとなる見通し。

<債券> 国債利回りがおおむね低下した。ただ週間ベースで小幅上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、今週発表された一連の米経済指標は強弱混交となり、市場では現在の利上げサイクルが終了に近づいているのか見極めようとする動きが続いている。

終盤の取引で指標10年債利回りは1.1ベーシスポイント(bp)低下の3.842%。

金利見通しを敏感に反映しやすい2年債利回りは1.1bp上昇の4.850%。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス100.9bp。短期債利回りが長期債利回りを上回る「逆イールド」は景気後退(リセッション)のサインとされる。

経済指標が強弱混交となっていることで、0.25%ポイントの利上げが予想されている25─26日のFOMC以降の金融政策の行方を巡る不透明感が高まっている。

ただ、コロンビア・スレッドニードル(ニューヨーク)のシニア・グローバル金利ストラテジスト、エド・アル・フサイニー氏は、経済指標がまちまちとなる中でも、インフレが継続的に低下しているという点では一貫していると指摘。「支払い価格、受け取り価格などの動向は、物価上昇が失速しつつあることを示している」と述べた。

来週は、FOMC開始の前日にあたる24日に米S&Pグローバルが発表する製造業とサービス業の購買担当者景気指数(PMI)が注目されている。

<株式> 主要株価指数がまちまちで取引を終えた。ただダウ工業株30種は小幅高となり10日続伸。約6年ぶりの連騰記録となった。

ダウの上昇は米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)と米石油大手シェブロンがそれぞれ1%超上昇したことが寄与した。ダウは年初来で約6%上昇。S&P総合500種は同期間に18%上昇している。

ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は、ダウのキャッチアップはヘルスケア株や金融株への物色のローテーションがあることを示しているとし、「株高はハイテク一辺倒ではない」と述べた。

不安定な地合いの中、エヌビディアとメタ・プラットフォームズは2%超下落。一方、S&P公益事業は1.5%高。S&Pヘルスケアも1%上昇した。

ネットフリックスは2.3%安と続落。19日発表した第2・四半期決算は売上高が市場予想を下回ったことが引き続き重しとなった。

アナリストによると、この日の不安定な地合いは月次オプションの期日を迎えるほか、取引終了時に予想される数兆ドル規模のナスダック100のリバランスによるものという。

週間では、S&P500は0.7%上昇、ナスダック総合は0.6%下落、ダウは2.1%上昇した。

米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)は3.9%安。通期の利益見通しを据え置いたことが失望された。

油田サービス大手SLB(旧社名シュルンベルジェ)も2.2%下落。北米での掘削活動の鈍化により、四半期収益が予想を下回った。

S&P500では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.5対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は104億株。直近20営業日の平均は160億株。

<金先物> 対ユーロでのドル上昇に伴う割高感などに圧迫され、続落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比4.30ドル(0.22%)安の1オンス=1966. 60ドル。

<米原油先物> ウクライナ情勢の悪化が供給不足に拍車を掛けるとの見方から買われ、上伸した。この日から中心限月となった米国産標準油種WTI9月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.42ドル(1.88%)高の1バレル=77.07ドル。10月物は1.35ドル高の76.78ドルだった。

ドル/円 NY終値 141.79/141.82

始値 141.78

高値 141.87

安値 141.23

ユーロ/ドル NY終値 1.1123/1.1127

始値 1.1124

高値 1.1137

安値 1.1109

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 95*05.50 3.9001%

前営業日終値 94*31.50 3.9110%

10年債(指標銘柄) 17時05分 96*08.00 3.8369%

前営業日終値 96*03.50 3.8540%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*18.50 4.0948%

前営業日終値 99*17.75 4.1000%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.00 4.8458%

前営業日終値 99*19.38 4.8390%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 35227.69 +2.51 +0.01

前営業日終値 35225.18

ナスダック総合 14032.81 -30.50 -0.22

前営業日終値 14063.31

S&P総合500種 4536.34 +1.47 +0.03

前営業日終値 4534.87

COMEX金 8月限 1966.6 ‐4.3

前営業日終値 1970.9

COMEX銀 9月限 2485.5 ‐10.7

前営業日終値 2496.2

北海ブレント 9月限 81.07 +1.43

前営業日終値 79.64

米WTI先物 9月限 77.07 +1.42

前営業日終値 75.65

CRB商品指数 276.4806 +1.7760

前営業日終値 274.7046

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