英首相、減税を約束 インフレ半減目標達成で

英国のスナク首相は２０日の演説で、今年のインフレ率を半分に低下させるという目標を達成したため、減税を目指すと表明した。写真は、２０２３年１１月２０日に北ロンドンの大学でスピーチする同首相。（２０２３年　ロイター／DANIEL LEAL/Pool via REUTERS）

Alistair Smout

[ロンドン ２０日 ロイター] - 英国のスナク首相は２０日の演説で、今年のインフレ率を半分に低下させるという目標を達成したため、減税を目指すと表明した。

首相は「インフレ率が半減し、経済成長が力強くなり、歳入が増えている今、われわれは次の段階に入り、減税を目指すことができる」と語った。

ハント財務相は、２２日に秋の予算編成方針演説を行う。来年に総選挙が見込まれる中、ハント氏は予算演説が停滞する国内経済と与党・保守党の支持率持ち直しにつながることを期待している。

首相は、政府は税負担の軽減を優先する必要があるとしつつも、トラス前首相が昨年に発表し、債券市場の混乱を招いたような財源のない減税案は繰り返さないと強調。政府は時間をかけて減税し、インフレを助長するようなことはしないと述べた。

ただ、どの税金を減税するかについてはコメントを避けた。

保守党議員らは、来年予想される選挙を前に支持率で野党労働党に追いつくため、スナク氏に減税を要求してきた。

スナク氏は演説の中で、英国の排出量実質ゼロ政策の財源のために毎年数十億ポンド以上を借り入れるという労働党の計画を批判した。

また、政府は経済の重荷となっている供給サイドの問題の解決に取り組むとし、特に現役世代を就労させるために給付制度を変えたいと述べた。