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豪ドルの上昇、現時点では問題にならず=中銀総裁

ロイター / 2020年6月22日 11時5分

 オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)のロウ総裁は6月22日、豪ドルの最近の上昇は現時点では問題ではないとした上で、通貨の下落は景気支援に寄与するとの見解を示した。写真は豪ドル紙幣、2018年2月8日撮影(2020年 ロイター/Daniel Munoz)

[シドニー 22日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)のロウ総裁は22日、豪ドルの最近の上昇は現時点では問題ではないとした上で、通貨の下落は景気支援に寄与するとの見解を示した。

豪ドルは4月以降10%超上昇している。オーストラリアで新型コロナウイルスの感染拡大が抑制され、予想よりも早く経済再開が進んでいることが背景。

ロウ総裁はウェビナーで「現時点では、豪ドルが過大評価されていると主張するのは非常に難しいと思う」と指摘。

豪州では新型コロナ危機の公衆衛生や経済への影響が他国に比べて抑えられ、景気が当初想定されていたほど悪化しない見込みであるほか、コモディティー価格の上昇も豪ドル高の背景にあると説明した。

為替相場の上昇はある時点で問題になる可能性があるが、「その時点にはまだ達していないだろう」と述べた。

豪州は「非常に優れたファンダメンタルズ(基礎的条件)がそろっている」とした一方で、中銀は引き続き、成長と雇用、インフレの押し上げに向けて「あらゆる手段を総動員する」用意があると改めて表明した。

また、経済のディスインフレ圧力を踏まえると、金利は長期間、現行水準にとどまる公算が大きいとした。

「世界的に新型コロナがかなり長く影を落とす」見通しの中、「技術の進展を活用せず、政策の改革も行われないならば、われわれはふらふらと蛇行し、鈍い成長に甘んじることになる」と述べて財政改革と技術革新の必要性を訴えた。

*内容を追加します。

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