日経平均は続落、一時400円超安 売り一巡後は下げ渋り
ロイター / 2020年4月22日 12時32分
[東京 22日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比230円45銭安の1万9050円33銭となり、続落した。原油安や前日の米国安などを嫌気し、主力株を中心に幅広く売られた。一時は節目の1万9000円を割り込み、下げ幅も400円超に拡大したが、その後は下げ渋った。
日経平均は米国株先物の軟化をにらんで下げ幅を拡大し、一時1万8858円25銭まで下落。4月8日以来2週間ぶりの安値を付けた。その後、米株先物が持ち直したことや、テクニカル的に25日移動平均線が下値支持線として意識されたこと、マイナス圏で日銀のETF(上場投資信託)買いが入るとの思惑が出たことなどがあり、下げ渋った。
市場からは「後場に1万8000円台へ下値を模索する展開にならなければ、買い戻しの動きが強まる可能性がある」(国内証券)との声も出ていた。
TOPIXは0.67%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9187億円だった。東証33業種では石油・石炭、空運、鉱業などが値下がり率上位に入った。半面、海運、パルプ・紙、証券、電気・ガス、陸運などが買われた。原油先物価格の下落を受け、天然ガスの値下がりや、生産や運搬に関わるコストの低減がメリットとして意識された。
個別では、明治海運<9115.T>や共栄タンカー<9130.T>などタンカー関連が引き続き堅調。原油価格下落に伴って原油の洋上備蓄需要が増加し、タンカー市況が上昇するとの思惑が出ている。
東証1部の騰落数は、値上がりが563銘柄に対し、値下がりが1539銘柄、変わらずが64銘柄だった。
日経平均は戻り歩調。1万9000円台を回復してきた。市場関係者によると「1万8700円台に位置する25日移動平均線を割らずに切り返したが、これが下値支持線として意識されているようだ。新たに売り込む材料も見当たらず、押し目を打診買いする動きが出ている」(国内証券)という。
日経平均は安値もみあい。心理的な節目である1万9000円を割り込んだものの、朝方の売りが一巡した後は下げ渋っている。市場では「前日に比べてドル/円が多少円安に振れており、大きく売り込むような材料はない。個別でにぎわっている銘柄もあり、通常の調整の動きとみていいのではないか」(国内証券)との声が出ていた。
寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比171円60銭安の1万9109円18銭となり、続落してスタート。前日の米国株式市場が安かったことを受け、主力株を中心に幅広く売られた。心理的な下値支持線として注目される1万9000円の攻防が意識されている。
市場関係者によると、寄り前の板状況は、トヨタ自動車<7203.T>は買い優勢だが、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>、パナソニック<6752.T>など輸出関連株に売り優勢の銘柄が目立つ。日本製鉄<5401.T>など景気敏感株にも売り優勢の銘柄が多い。また、指数寄与度の大きいファーストリテイリング<9983.T>、ファナック<6954.T>なども売り優勢となっている。
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