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米中古住宅販売、8月は約14年ぶり高水準 価格高騰に警戒感も

ロイター / 2020年9月23日 1時47分

全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した8月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は、年率換算で前月比2.4%増の600万戸と、2006年12月以来約14年ぶりの高水準に達した。サウスカロライナ州ヨーク郡で2月撮影(2020年 ロイター/LUCAS JACKSON)

[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した8月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は、年率換算で前月比2.4%増の600万戸と、2006年12月以来約14年ぶりの高水準に達した。市場予想と一致した。住宅市場は経済全体を上回るスピードで伸びている。ただ住宅価格が過去最高値水準にあるため、初めての住宅購入者にとって障壁になる可能性がある。

7月の中古住宅販売は改定なしの586万戸だった。

TIAAバンク(フロリダ州)のバイスプレジデント、ジョン・パタキー氏は、「新型コロナウイルス禍の影響で経済が混乱する中、住宅市場は目覚ましい回復を続けている」とする一方、販売の持続性については「引き続き用心すべき」と警告。「住宅供給が不足しているため、住宅価格に上昇圧力がかかり、低金利の住宅ローンから得られる利益を損なう恐れがある」と述べた。

8月の販売は高価格帯の住宅に集中していた。中古住宅は住宅販売の大半を占める。8月の前年同月比は10.5%増加。全4地域で増えた。

3000万人近くが失業保険手当てで生活する中でも、住宅市場は底堅さを保っている。雇用の喪失は、若年層で賃貸住宅に住むことが多いサービス業の低賃金労働者に偏っている。

住宅市場は低金利のほか、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により人口が少ない郊外地域へ移る人が増えていることが押し上げ要因となっている。連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、30年住宅ローンの固定金利は平均2.87%。

先週発表された8月の住宅着工件数は、住宅市場の大半を占める一戸建て住宅が増え、住宅着工許可件数は07年5月以来の高水準だった。9月の住宅建設業者指数は過去最高水準を付けた。

在庫は引き続き少ない。住宅在庫は前年同月比18.6%減の149万戸だった。在庫が逼迫する中、販売価格の中央値は前年同月比11.4%増の31万600ドルと過去最高値を付けた。

米抵当銀行協会(MBA)のエコノミスト、ジョエル・カン氏は「11%は所得の伸びをはるかに超えており、とりわけ初回購入者にとっては全般的な値頃感が損なわれている」とし、「住宅価格の急上昇を抑えるため、より多くの在庫が必要なことは言うまでもない」と述べた。

8月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は3.0カ月。7月は3.1カ月、前年8月は4.0カ月だった。健全な需給バランスには6─7カ月が適切とされている。

*内容を追加しました。

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