富裕国は「地球への債務」返済を、ブラジル大統領が環境保護支援訴え

　６月２２日、ブラジルのルラ大統領は、地球に「歴史的債務」を負っている富裕国は、より貧困な国々が負わされている環境破壊の賠償金支払いを引き受けるべきと訴えた。写真左は環境イベント「パワー・アワー・プラネット」で演説するルラ氏（２０２３年　ロイター／Stephanie Lecocq）

［２２日　ロイター］ - ブラジルのルラ大統領は２２日、地球に「歴史的債務」を負っている富裕国は、より貧困な国々が負わされている環境破壊の賠償金支払いを引き受けるべきと訴えた。

ルラ氏は、環境イベント「パワー・アワー・プラネット」に参加してパリのエッフェル塔前で演説し「過去２００年間に地球を汚染したのは産業革命を起こした人々だ。したがって、（富裕国は）地球に対する歴史的債務を返済しなければならない」と述べ、先進国は貧困国の森林保全資金を負担する責任を果たすべきと論じた。

アマゾンの違法森林伐採対策を公約の中心に掲げて大統領に就任したルラ氏は「アマゾンはブラジルの主権が及ぶ領土だが、同時に全人類のものでもある。ゆえに、われわれはこの森林を保全するためあらゆる努力を払う」と述べた。

ルラ政権は今月、２０３０年までに違法森林伐採を撲滅するための計画を打ち出している。