英官邸、人気猫の「Ｘデー」準備＝訃報発表の段取り検討

　【ロンドン時事】英首相官邸で「内閣ネズミ捕獲長」を務める人気猫のラリーを巡り、官邸が他界した際の発表の段取りを検討していることが明らかになった。英紙タイムズが３０日までに報じた。

　ラリーは１７歳で、人間では８５歳程度に相当する。今も元気だが、政府関係者の間でラリーの健康状態がたびたび話題になっているという。

　同紙によれば、訃報の広報文などが作成されているほか、公開する写真が官邸の電子システム内に保存されている。一連の計画のコードネームは「ラリー橋」。エリザベス女王の死去前に、事態に備えて作成された行動計画「ロンドン橋作戦」にちなんだものとみられる。

　政府ホームページによると、動物保護施設にいたラリーは２０１１年、ネズミ捕獲の才能を買われて採用された。現在のスターマー首相まで６人の官邸のあるじに仕えている。

　タイムズの報道後、フォロワー数が９０万人を超えるラリー名義のＸ（旧ツイッター）には、「剥製になって官邸の暖炉の上に置かれたい」というラリー自身のつぶやきが投稿された。　

［時事通信社］