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国防長官候補に強まる逆風=性的暴行疑惑、「過激派」認定も―次期米政権

時事通信 / 2024年11月23日 14時19分

 【ワシントン時事】トランプ次期米大統領が国防長官に指名した退役軍人で元FOXニュース司会者のピート・ヘグセス氏(44)が、逆風にさらされている。警察当局は2017年に性的暴行の疑いでヘグセス氏を捜査した際の報告書を公表。米軍が現役時代の同氏を「過激派」と見なしていたことも判明した。

 司法長官に指名されたゲーツ前下院議員が未成年者の買春など複数の疑惑で批判を浴び、指名辞退に追い込まれたばかり。米メディアによると、トランプ氏の政権移行チームは「辞退ドミノ」への警戒を強めている。

 西部カリフォルニア州モントレー市の発表では、ヘグセス氏は17年10月、共和党関連のイベントが開かれたホテルで女性に乱暴した疑いが持たれた。被害女性は右大腿(だいたい)部を負傷した。

 警察の報告書によれば、女性はホテルの部屋を出ることをヘグセス氏に妨害され、性的暴行を受けたと訴えた。記憶が鮮明ではなく、「飲み物に何かを入れられた」とも語っているという。

 ヘグセス氏は「性行為は同意の上だった」と主張したものの、米メディアは女性に和解金を支払ったと伝えた。ヘグセス氏は21日に記者団に疑惑について問われ、「私は潔白だ」と反論した。

 別の報道によると、米軍はヘグセス氏を「内部の過激派」と認定し、21年1月のバイデン大統領の就任式の警護担当から外した。ヘグセス氏の腕にはラテン語で「神の意思」を意味する言葉が入れ墨で彫られており、白人至上主義者が好んでこの言葉を使っていることが問題視された。

 民主党は「国防長官にふさわしくない」(退役軍人のダックワース上院議員)と批判を強めている。トランプ氏を支える共和党は上院の多数派となったが、わずかな造反で人事承認に必要な過半数を割り込む。

 ヘグセス氏は21日、共和党の上院議員団と面会し、支持を呼び掛けた。複数の議員が支持を打ち出したが、一部は態度を明らかにしていない。 

[時事通信社]

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